伊能図の全体 『大日本沿海輿地全図』第76図 越後(越後・時水村・長岡・潟町)(国立国会図書館デジタルコレクションより) 「大図」214枚の全景 (レプリカ)。写真右下は屋久島、左奥は北海道と国後島。 大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず、旧字体:大日本沿󠄀海󠄀輿地全󠄁圖)は、江戸時代後期、伊能忠敬が中心となって作製した日本全土の実測地図である。「伊能図(いのうず)」や「伊能大図(いのうだいず、いのうたいず)」とも称される。完成は文政4年(1821年)。 作製の経緯[編集] 本図は、寛政12年(1800年)から文化13年(1816年)にかけて江戸幕府の事業として測量・作成が行われたものである。上総国出身で商人だった伊能忠敬(1745年 - 1818年)は隠居後に学問を本格的に開始し、江戸にて幕府天文方の高橋至時(1764年 - 1804年)に師事し、測量・天体観測などにつ