街にはクリスマスソングが流れ、行きかう人々の表情もなんだかウキウキしていて、というのは昔の話で、地味な感じの年末だなぁ、なんて思いながら歩いている。だいたい、みんなマスクしていて、街を行きかう人々が笑っているのか、泣いているのかよく分からない。人々はなるべく集まったりしてはいけないし、なるべく直接触れ合ってはいけないのである。会話もディスプレイ越しが望ましい。という具合の昔はSFの設定以外になかったような時代に、幼少期や思春期や青春を過ごした人たちが、我々の数十年後の老後を支えることになっている。いや、支えないだろう。感情なくゴミのように捨てるかも。自分たちだって貧しいし、別に年寄りだからって尊敬できるわけでもないし、そもそもアイツら生産性が低いし、みたいな感じで。 来年あたりから、「大学時代にサークルとか入る機会なかったですよ。講義も大半がリモートだったし、飲み会なんて高校時代の友人数人
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