豊中・池田・箕面は、風光明媚な場所である一方、「西国街道」や「能勢街道」などが通る大阪北部の交通の要衝だった。明治時代以降は、箕面有馬電気軌道(現・阪急電鉄宝塚本線・箕面線)の開通により、交通の便が良くなり、沿線の宅地開発も進められた。「箕面大滝」や「箕面山瀧安寺(りゅうあんじ)」「服部天神宮」といった名勝、寺社への観光・参詣でも栄え、学校や銀行、工場などもこの地に集まった。こうした発展には、「箕面有馬電気軌道」(現「阪急電鉄」)の創業者で、アイデアマンとして有名だった小林一三(いちぞう)、教育環境の整備にも力を入れた岸本兼太郎ら実業家の努力もあった。現在も、子育てや買い物に便利な北摂の住宅街として、人気を集めている。