2019年2月5日の春節(旧正月)に封切られた中国初のSFスペクタクル映画『流浪地球(ザ・ワンダリング・アース、さまよえる地球)』が破竹の勢いを見せつけている。 公開7日目で早くも興行収入400億円を突破し、中国映画史の初週興収記録を更新。日本公開映画史上第1位の『千と千尋の神隠し』(2001年、308億円)と比べても、そのヒットぶりが伺い知れる。 総投資額5000万米ドル(約55億円)が投じられた大作は、その完成度の高さから前評判が高く、米国、カナダ、豪州、ニュージーランドでも上映が始まった。 ファーウェイの最先端技術を駆使 『流浪地球』は、アジア人で初めてヒューゴー賞を受賞したSF作家・劉慈欣(リウ・ツーシン)が1999年に発表した同名中編が原作だ。 物語は、老化した太陽がヘリウム・フラッシュ(大爆発)を起こして膨張し、赤色巨星化することが判明する2070年代が舞台。いずれ地球は高温に