アマゾンからペンギン・プレスへと移った、エド・パク (Ozier Muhammad/The New York Times) 2011年にアマゾンが出版部門のシニアエディターに作家のエド・パクを迎えたときは、意外な組み合わせに思えたものだ。 パクと言えばニューヨークの文壇ではよく知られた存在で、仲間と文芸誌を創刊したり、ビレッジ・ボイス紙の文学別冊の編集長を務めてきた人物。コンピュータの計算で客へのお勧め本を選ぶアマゾンには、およそ似つかわしくない。 売れない文芸書も認める鷹揚さ だが、このギャップこそが肝心だった。パクを雇い、のちにリトルAという出版レーベルを任せたことで、アマゾンは芸術的価値はあるが売れ筋ではない作品でもリスクを冒して出版する用意があることを世間に示すことができたからだ。 パクが入ったことでアマゾンの出版部門には箔がついた。パクは名声を生かしてアマゾンのために書き手を探し