タクシー業界大手のエムケイ創業者で、近畿産業信用組合(大阪市)の会長も務めた青木定雄氏が8日、88歳で死去した。1993年に全国で初めて運賃引き下げの認可を取得し、規制緩和の旗手とされた人物だ。 月刊誌「日経トップリーダー」では青木定雄氏の人となりや経営手腕について、多くの記事を掲載してきた。 青木氏の訃報を受け、2005年に掲載した記事を再掲載する。 「労務管理が近代的じゃなくてはあかん。非近代的な労務管理では、企業は成長せえへん」――。無断欠勤、遅刻、早退が当たり前、挨拶もしない運転手たち。「おはようございます」と挨拶ができるようになるまで10年掛かったという青木氏が、この状況を打破する際に経験した人材教育の苦労を肉声で語る。 「青木さんはいいなあ。そんなに儲かって、有名になって」 みなさん、羨ましがりますけれどね、エムケイを率いてきた約40年、私にしてみたら苦痛の連続でした。もう一回