放射線から身を守る重い防護服を着ても負担に感じずに作業できるようになるロボットスーツを、茨城県つくば市のベンチャー企業「サイバーダイン」(山海嘉之社長)が開発し、7日公表した。東京電力福島第1原発事故で、今も放射線量の高い場所での作業に役立つ可能性がある。 事故収束に当たる作業員が普段着ている白い薄地の服は、放射性物質の肌への付着防止になるが、大半の放射線を遮蔽(しゃへい)できない。一方、タングステン製の防護服は放射線量をほぼ半減するが、重さは40~60キロで装着して作業するのは重労働になる。 そこで同社は、障害者らの動きを助けるために開発したロボットスーツの耐荷重性を強化。足元のセンサーで姿勢を感知してモーターを動かし足腰を支えることで、タングステン製の防護服を着ても体への負担を大幅に軽減させることに成功した。モーターを動かすリチウムイオン電池は約1時間半持続する。【安味伸一】