もう触れないつもりだった。ただ。幾らか、思うところを。 以前に、紹介した言葉であるのだけれども、筒井康隆断筆事件の際に、浅田彰が言ったことがある。大意、と厳に断る。 ――マジョリティの側におかれては、マイノリティの側に対する度量をこそ求めたい。マイノリティは、マイノリティの側にあるがゆえに、言行に際して攻撃的になりもする。そのことは、やむを得ないことでもある。対するに、マジョリティの側がヒステリックになる。「これは許されないことです。」。マジョリティの側にあるがゆえの、度量を求めたい。――私の補足を付すると。現実的な力関係の所在が、背景にあることを、了解していただきたく、ということ。 のりたまと煙突 作者: 星野博美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/05メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (32件) を見る 毎度のごとく手元にない。ひとりものの写真家は