新型コロナウイルス感染者数の多いアメリカからの渡航を制限しているのに、アメリカの軍人・軍属は日本の検疫を受けずに入国してくる――。日米地位協定に起因する理不尽さが、コロナ禍であらためて露呈している。とくに沖縄では、アメリカ軍基地内での大量感染が確認され、この問題に焦点が当たったのに、いったい何人のアメリカ軍関係者が沖縄にいるのかも明確にはわかっていない。では、そもそも日本には何人のアメリカ軍関係者がいるのか。家族らの入国者はどのくらいいるのか。取材していくと、思わぬ実態が見えてきた。 「アメリカ側から情報の提供がない」 「2014年以降の各年の3月末時点の合衆国軍隊の構成員等の人数については、アメリカ側から、国際社会における合衆国軍隊に対する脅威により、より厳しい考慮が必要であるとして懸念が示され、情報の提供がなされていない」 上記の文言は、在日アメリカ軍の人数に関する日本政府の公式見解だ