炎症性腸疾患と糖鎖 : 糖鎖ブログ
炎症性腸疾患（ＩＢＤ）は、慢性的・再発的に腸管で炎症を引き起こす原因不明の難治性の疾患で厚生労働省の特定疾患に指定されています。 ＩＢＤは、小腸及び大腸を中心に全層性の疾患性変化を示すクローン病（ＣＤ）と主として大腸の表層粘膜を中心とした炎症が認められる潰瘍性大腸炎（ＵＣ）と大別されます。 ＩＢＤの原因は不明ですが、遺伝子や免疫上の異常さらに食事抗原の影響などが複合する事で発症すると考えられています。患者数は増加傾向にあり、特に１０〜２０代での発症が多いため、長期的なＱＯＬ（生活の質）の低下と同時に社会的損失の大きい疾患です。 今世紀に入り、抗ＴＮＦ−α製剤の誕生によって、特にＣＤにおいて大きな治療効果がある一方で、効き目がなかったり、再発する症例も多く、ＩＢＤを克服したとは言い難い状況にあります。 確かにＩＢＤは未だ病因が完全には解明されていませんが、生体側因子のみならず、腸内細菌叢（ち
「おなかの病気」治療に光、消化器官内の微生物の全容を解明
香港（Hong Kong）のクイーンマリー（Queen Mary）病院で、微生物のサンプルを検査する研究助手（2009年4月28日撮影、本文とは関係ありません）。(c)AFP/MIKE CLARKE 【3月4日 AFP】ヒトの消化器官に生息する微生物の遺伝子の全容が3日、100人余りの科学者らによる研究で解明され、英科学誌「ネイチャー（Nature）」に発表された。潰瘍（かいよう）や炎症性腸疾患（IBD）などの疾患治療に利用できる可能性があるという。 ■2年以上かけ微生物1000種のゲノムを調査 研究は中国科学院北京基因組研究所（Beijing Genomics Institute、BGI）の主導で2年以上をかけて行われた。 デンマークとスペインで、健康体、肥満体、炎症性腸患者などさまざまな成人124人を対象に、腸内検査を実施。最新のDNAの塩基配列決定法を用いて、ヒトゲノムに換算して20
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