農林水産省「消費者の部屋」は、10月7日（月）?11日（金）に「岩手県・宮城県・福島県農業農村復旧復興パネル展」を行う。 2011年の東日本大震災の発生から8年が経過した。岩手県・宮城県、福島県では、この震災により甚大な被害が発生し、今もなお、復旧・復興の完遂に向け、全力での取り組みが行われている。 農林水産省「消費者の部屋」では、こうした取り組みの状況をパネル展示で紹介する。 ▽展示名称：特別展示「岩手県・宮城県・福島県農業農村復旧復興パネル展」 ▽展示期間：10月7日（月）?11日（金）10時?17時（ただし、7日は12時から。11日は13時まで） ▽展示場所：農林水産省「消費者の部屋」 ▽住所　〒100?8950　東京都千代田区霞が関1?2?1 ○東京メトロ丸ノ内線、日比谷線、千代田線の「霞ヶ関」駅下車。Ａ５、Ｂ３aの出口すぐ。 ▽問い合わせ ○宮城県農政部農村振興課　電話022?2

千葉県の森田健作知事は2日、台風15号で被災した農業生産者に対し、生産設備の復旧費用を助成する制度の創設を検討する方針を示した。対象は壊れたビニールハウスや温室の撤去や再建、修繕などにかかる費用を想定している。生産再開への壁となる財政負担を減らし、県内農業の早期復旧を目指す。同日の県議会本会議で岩井泰憲氏（自民）への答弁で明らかにした。政府は8～9月の大型台風で被災した農業者を支援する交付金の

農林水産省は、福島県の12市町村に常駐の職員を派遣することになりました。東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、これまでに農業が再開された農地はこれらの市町村では４分の１にとどまっていることから、農業の再開を後押しするのがねらいです。 農林水産省によりますと、南相馬市などの福島第一原発周辺の12の市町村では、帰還困難区域を除いてすべての農地で除染が終わっていますが、このうち震災後に農業が再開されたのは全体のおよそ４分の１、4300ヘクタール余りにとどまっています。 これについて吉川大臣は「農業の再開には担い手不足の観点から人的支援の要請が強くある。地域の再生を進めるためには、核となる農林水産業の復興が極めて重要だ」と述べ、来年４月から12の市町村に１人ずつ農林水産省の職員を派遣して農業の再開を後押しする考えを示しました。 派遣する職員は自治体や地元のＪＡなどとチームを作り、農業再開の支援

日本農業新聞は、国内唯一の日刊農業専門紙です。農政や農家の営農に役立つ技術情報、流通・市況情報に加え、消費者の関心も高い食の安全・安心、農産物直売所、地産地消、食農教育なども取り上げます。国民の暮らしに直結するＴＰＰ問題も徹底報道中。

会計検査院が９日に公表した「２０１７年度決算検査報告」によると、沿岸部の農地を津波や高潮から守るための堤防など海岸保全施設のうち、約６０カ所で既に農地がなくなっていたり、荒れて耕作ができない状態になっていたりした。これらの施設の新設や維持管理のため、国は２０１３～１７年度の５年間で計約１億４４００万円を支出していた。 検査院によると、農地を守るために堤防や離岸堤が整備された海岸３１８カ所を調べたところ、青森、三重、香川、愛媛、佐賀の５県の２１カ所では、農地だった場所が農地ではなくなっていた。荒廃して農業ができない場所も、中国、四国地方で計４２カ所あった。いずれも過疎化などが原因とみられるという。 施設は県などが整備し、国が交付金を支出している。検査院は「農業生産活動を守るという事業の趣旨に沿わず、適切でない」として農林水産省に改善を指摘した。同省は取材に「現地の状況をきちんと確認するよう各

熊本地震から14日で2年を迎える中、主力産業である観光や農業の復興に向けた動きを官民が加速している。熊本県が農業の「創造的復興」、競争力強化の柱とする農地の大規模集約化が進んできた。観光では九州産業交通ホールディングス（熊本市、矢田素史社長）が訪日客も含めて観光で路線バスに乗りやすくする仕組みを構築した。地震2年　農地集約を促進熊本県は今月、農地の最適利用を目指す県農業会議の中に農業経営相談所

■「国家戦略特区」指定目指す 熊本県は平成３０年度、農業における人手不足の解消を目指して、海外からの人材受け入れと育成態勢の整備に乗り出す。熊本地震からの復旧復興事業に加え、東京五輪に関する首都圏の建設需要で、人手不足が深刻となっている。県は平成３０年度当初予算案に「震災復興　農業外国人材受け入れ育成事業」として、２５００万円を計上した。 出入国管理法では、農家で働ける外国人は、主に「技能実習」の在留資格を持つ技能実習生に限られる。政府は農業振興に向けて、規制緩和に踏み切った。昨年６月に成立した改正国家戦略特区法で、外国人労働者の農業分野での雇用を可能とする事業実施が決定した。 熊本県は昨年９月、特区制度を活用した規制改革案を内閣府に提出した。 提案では、県内全域を特区とし、農業分野で外国人受け入れを容易にするよう求めた。外国人受け入れの要件を震災復興支援とし、仕事と研修を組み合わせて、農

福島県は1日、農産物の安全認証「GAP（農業生産工程管理）」の取得を生産者に呼びかける初の「GAP推進月間」に入った。県内各地で関連イベントを展開し、東京電力福島第1原子力発電所事故にともなう風評払拭やGAP取得が条件となった2020年東京五輪・パラリンピックへの食材供給につなげる。第1弾として同日、郡山市でJA福島中央会と推進大会を開いた=写真。農業関係者ら約450人を前に内堀雅雄知事は「G

九州豪雨で被災した福岡県朝倉市で田畑に流れ着いた「漂着ごみ」処理が農家負担とされていた問題で、朝倉市は２４日、農家負担をゼロにし、公費処理することを明らかにした。農家やボランティアが自ら撤去する「自力復旧」農地については２５日から、災害ごみ集積場での受け入れを始める。被害が大きく、今後の災害復旧事業の対象となる農地でも市は負担させない方針で、農家を悩ませた漂着ごみ問題は解決する。 九州豪雨では土砂や流木とともにポリ袋や廃材などが農地にも大量に流れ込んだ。自力復旧が進む中で土砂の中から掘り出されているが、住家から出る「災害ごみ」のように無償で捨てられず、農家から不満が出ていた。 これは農地も経済活動を営む事業用地に当たり、そこから出るごみを産業廃棄物とみなしていたためだが、市は環境省と協議。漂着ごみの多くが家庭に由来する点に着目し、本来は住家からの災害ごみと同様に処理するべきものと解釈するこ