国際自然保護連合(IUCN)が12日、ニホンウナギを絶滅危惧種に分類したことに関して、水産庁幹部は「捕獲が規制されることはない」と述べ、影響は限定的との見方を示した。 幹部は「天然のシラスウナギが減っているのは事実だ」とも指摘。完全養殖の実用化に向けた技術開発を加速する一方、「当面は養殖に天然のシラスウナギを活用せざるを得ない」と述べ、日本と同様に捕獲している東アジア諸国と協議して、稚魚の管理に力を入れる考えを示した。
ウナギの稚魚「シラスウナギ」の今期の漁期が終わり、採取量は過去20年間で最も少なくなる見通しとなった。4期連続の不漁で、漁師や養鰻(ようまん)業者の間に不安の声が広がっている。(金堀雄樹) 県内のシラスウナギ漁は昨年12月6日に解禁され、今月21日までの105日間、宮崎市の大淀川や延岡市の北川など約20河川の河口で行われた。 県水産政策課によると、20日までの採取量は162キロ・グラムで、昨期の251キロ・グラムを下回り、記録の残る1994年度以降で最も少なかった。2009年度から減少に歯止めがかからず、全国的にも同じ状況。原因は分かっていないという。 大淀川河口などでシラスウナギ漁に携わる漁師約270人が所属する宮崎内水面漁業協同組合の藤代須磨男組合長は「1匹も取れない日が2、3日続くこともあった。収入が減ってアルバイトで生計を立てる組合員もいる。『来季こそ』と我慢してきたが、そろそろ限
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