※本稿は2014年の冬コミで頒布した同人誌の内容を横書き用に一部数字を修正し、たまたま見つけた誤字脱字も少し訂正していますが、基本的に当時のままです。執筆時は、まだ「STAND BY ME ドラえもん」はソフト化されていないので予告編から引用している マンガとアニメの境界線 「STAND BY ME ドラえもん」という愚行」 はじめに 興行的に大成功を収めた「STAND BY ME ドラえもん」だが、映画としての評価は芳しくない印象が強い。もちろん、多くの観客を動員した結果、ネットで調べただけでも、多くの方がこの作品に感動したという感想を拾い出すことが出来る。同時に、多くの批判も見受けられるのもまた事実である。 おそらく3DCGという技術面だけで見れば、あるいは映画で描かれた未来の世界観だけ見れば、この作品に好ましい評価を導き出せるかもしれない。けれども、一個の映画として鑑賞したとき、ある