『江戸時代の天皇』 - HONZ

昨今の「維新流行」はいったい何なのだろうか。政権交代からTPP、政治家の自己アピールまで、なにかと言えば平成維新だ、平成の開国だ、奇兵隊だ龍馬だと、幕末・維新期になぞらえる。江戸時代は由らしむべし、知らしむべからずの封建的・圧政的時代であり、「鎖国」によって激動する世界史の流れにも目を瞑った時代。それを打ち破ったのが明治維新であり、近代国家日本の夜明け、日本の青春であるという、いわば「維新史観」が厳然と根を張っていているらしい。だがそれは、維新になぞらえてしまえばもうそれ以上深く考える必要もないという、思考停止の作用を働かせてはいないだろうか。維新＝善であると。言うまでもなく、維新とは政権を奪取した側が権力闘争と内戦の勝利を「御一新」と呼び、やがて「維新」と呼んだに過ぎず、そもそも善と悪という基準で判断するようなことではない。歴史の流れに「以前と以後」という断層を安易に設定してしまうことに

[Gl17]

皆「維新」大好きな割に、そこで否定される側である「サムライ文化」や封建文化も大好きなんだよな。古さや伝統性を強調されるものの、多くは江戸期由来だが。そして天皇制についても江戸期の影響が濃いという話。

[kousyou]

麻木久仁子さんの書評。なかなか渋い本のチョイスだなぁ。維新観もまっとうだし。

[kiku-chan]

麻木さんって、教養人だったんだなあ。

[Louis]

合わせて北方謙三『余燼』を読みたい

[bt-shouichi]

光格天皇の話は藤田覚氏の本で読んだな～。面白かった／大政委任論は少なくても松平定信までは遡れるんだっけか

[dekaino]

南北朝時代は、みんな北朝はいかがわしい(ぶっちゃけ偽天皇)と思ってたわけで、南朝断絶後には伝統儀礼も途絶えて権威失墜するのも当然でした。北朝の末裔の明治天皇すら正統は南朝って言っちゃうくらい。

[hihi01]

隆慶一郎の、世界か。 hpo.hatenablog.com/entry/20111106/1320588922

[u-chan]

「千度参り」のことが書いてあるのか、メインテーマ含めて面白そう。あっ!! 久仁ちゃんいつの間にか復活してる!!!（喜んでる訳ではない）

[usankusa]

書評としても秀逸で、実に読みたくなる書評だが、それにも増して枕がすごい。"歴史の流れに「以前と以後」という断層を安易に設定してしまうことに「危うさ」や「つまらなさ」を感じるのだ。"

[goldwell]

改暦に関する駆け引きは、小説だが『天地明察』が面白かったなぁ。キャッチコピーとされている「維新」のいかがしさ・いい加減さについては同意

[hobbling]

ちょっと前に読んだ「戦国誕生」には室町時代の天皇の権威回復のための苦闘が描かれていたが、こっちは江戸時代の話か。読んでみる。

[shea]

個人的にはあそこまで不倫が表沙汰になった人が平気でメディアにでてるのに抵抗感があるのだが、それにしても悔しいくらいに賢いですな。

[andre1977]

麻木久仁子ﾀﾝ Σd(ﾟ∀ﾟd)ｲｶｽ!

[payato2]

面白そうだけど、なかなかのお値段だ。

[raitu]

麻木久仁子の書評。江戸時代の朝廷は幕府からの「朝儀再興」を目指しかなりの試行錯誤を行い、その中で皇国意識がそだってきたのではないか、という歴史観を説明する本。

[nakakzs]

興味深い。

[timetrain]

このあたり全然知らなかった。

[karatte]

これは面白そう。早く学術文庫辺りに収録されないかな。

[ryuichi23]

「天皇の歴史」というシリーズがあるのか

[founder]

麻木久仁子さんの読み応えある書評です。

[gimonfu_usr]

江戸時代 ／天皇

[kowyoshi]

みなもと太郎先生とか「もっと早く出してよ～」とか読みながら言ってそう

[laislanopira]

再起のための執念とイデオロギーづくり