いわき市の磐崎中は新年度、女性がスラックスを選択できるなど性別を問わずに着ることができる「ジェンダーレス制服」を導入する。新規に制服として採用されるのは市内で初めて。同校はジェンダー平等の教育に注力しており、新井達也校長(57)は「差別をなくすために人権について考えるきっかけになってほしい」と力を込める。 「人権考える契機に」 「LGBTなど性的少数者について学ぶ重要性を知った」「新しい時代に向けた一歩になる」。4月から採用される制服が並ぶ校長室で、導入に向けての意見を出した旧生徒会の3年生が思いを語る。 同校がジェンダー平等の教育に力を入れ始めたのは2022年1月。東京五輪の影響で多様性と調和に関心が高まる中、同校は「人権」をテーマに掲げ、校内にプロジェクトチームを設置した。教員や新入生に対して講師を招いての研修、授業に取り組むほか、男女別の名簿を取りやめるなどしている。 こうした考えが