自傷、自殺に関する情報が掲載されています。お悩みや困りごとがある場合には、公的な支援窓口への相談をおすすめします。情報を見る
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5月下旬。また父の命日が巡ってくる。父が自殺したとき僕は18才で、悲しみ、悔しさ、怒り、後悔、そ... 5月下旬。また父の命日が巡ってくる。父が自殺したとき僕は18才で、悲しみ、悔しさ、怒り、後悔、そういったものが溶け合わずにごちゃ混ぜになった思いや、生活や将来への不安はもちろんあったけれども、ほとんど音も立てずに排水口に流れていく冷たい水のように消えてしまった父の命の儚さにただ呆然としていた。 あのとき、呆然とするばかりの僕に母が言ってくれた「家を改修してラブホテルでもはじめよう」とくだらない言葉の強さと明るさに、僕がどれだけ照らされ、救われただろうか。言葉は神だと本当に思った。今もその思いは変わらずにいる。当時も今も、父が自ら命を絶ったことについての怒りはない。ほとんど自由に生きられない僕たち人間が、ほとんど唯一自由に出来るのが自分の命ならば、死に方くらい選べたっていい。そう、自分に言い聞かせてきた。 嫌なのは美化することだ。父は遺書を、言葉を何も遺していかなかった。親戚たちは「お父さん
2014/05/28 リンク