エンドユーザーにとってオープンソースはどんな意味を持つか

今回は一度自分の雑文の方に書いたネタですし，後でも述べるように直接的にはあまりオープンソースとは関係のない話題なので，これについて書くことは避けようと思っていましたが，あちこちで話題になっている話なので，あらためて記事にしたいと思います。 話の元は，先日のITproの記事です。 見積もり2億円のIP電話を820万円で構築した秋田県大館市から学べること この記事の内容が衝撃的だったせいか，いろいろなところで話題になっていました。実は最初は直接この記事を見たわけではなく，この記事について書かれたブログを読んでから読みました。記事を読んでから，あらためて他の関連記事を見たのですが，私にとっては「案の定」という感じを受けました。では，何がそうだったかという話から始めたいと思います。 大館市のやったこと 詳しいことは，元の記事とスラッシュドット・ジャパンの記事， 秋田県大館市，Asteriskを導入

[jamzz]

オープンソースは所有ではなく利用するもの。結局はユーザー価値に着目して最適化するということ。アジャイルはその取り組みを促進する。

[suikyo]

主体性を持ち、自らの要求を精査すること。そのきっかけにOSSがなったということ。まあ元記事がそもそも指摘していることである。

[aprl]

構内電話の障害で起きる損失よりもシステムコストが低くできるのなら，何も無理やり構内電話の信頼性を上げる必要ないということに気がつきます。

[shino-katsuragi]

「ユーザーが主体性を持てばシステム価格が無駄に高くなりにくくなります」

[itboy]

ベンダって余剰なものをいっぱいつけて高い金額請求してくるからなぁ。他に選択肢はないの？って思う。

[imai78]

線引きをするのはマネジメントで、OSSとか技術とか関係ない。金額に至ってはただの釣り、という話。

[shozzy]

これ重要。「信頼性を追及すると容易にシステム価格は上がります」／あと、要件の絞込みとか、読むべきところの多い良記事。

[tropico_sam]

オープンソースのコスト

[diary193]

「一番のポイントは，「エンドユーザーが自身の要求を精査した」こと」／「オープンソース製品があれば「やってみる」ことができる」

[katzchang]

「ユーザーが主体性を取り戻す助けになるかも知れません」オープンソースは自前→小規模→大規模的な段階的導入がやりやすいのが大きなメリット。試用の敷居がとても低い。

[waterblue]

大館Asteriskまとめ記事。

[fujiyoshisyouta]

http://okyuu.com/ja/news/5330 経由で来ました。

[sett-4]

もちろんここで「年に1日落ちても良ければシステム価格は1/10になります」とか「システムが落ちても〜〜とやれば問題は起きません」ということが提案できるベンダーは素晴しいでしょうし，それを受け入れることができるユーザーは賢いでしょう。しかし，それは下手をするとベンダーにとっては「ビジネスチャンスと信頼の両方を失なう」ことになりかねません。そうならないためには，「高信頼性だけど馬鹿高いシステム」を提案するしかありませんし，発注する側は「その品質のままいかに安く入札させるか」を考えるしかありません。ベンダーは無駄に高信頼のものを高い費用で構築し，発注者はそれを買い叩くだけということになれば，誰も幸せにはなりません。