国立国会図書館が複数の出版社と、書籍全文検索の実験に向けた検討を進めていることが6月11日、分かった。出版社から書籍の提供を受け、全文検索システムを実験的に構築する方向で検討中。まずはクローズドな環境で試験運用する計画だ。実験スタートの時期は「未定」としている。 昨年6月の著作権法改正で、国会図書館がアーカイブ目的で書籍を電子化する際、複製に著作者の許諾が不要になったが、複製データは当面画像のみで、OCRなどによるテキスト化は行わないという制限がある。国会図書館は出版社と、書籍データのテキスト化や、テキスト化した書籍を検索できる実験的なシステム作りについて協議を進めているが、具体的な仕組みや開始時期などは「未定」としている。 関連記事 公共性とビジネスの狭間で 国会図書館、書籍電子配信の取り組み Googleブック検索問題が波紋を広げる中、国会図書館が電子化した書籍を有料配信しようという構