フローベールの新訳『感情教育』上巻が出版されたのが、今年の2014年10月。 そして、この12月。お待たせしました、下巻の刊行です。 上巻発刊の際のインタビューでも触れましたが、この下巻で物語の進展はスピードアップします。主人公フレデリックは、アルヌール夫人と逢い引きの約束をとりつけるのですが、その当日、二月革命が勃発してしまう。そして物語は、いよいよ最大の山場へ! 今回、翻訳者である太田浩一さんに話していただいたのは、フローベールがこの小説を「ある世代」に向けて書いた作品なのではないかということ。それはフローベールと同世代の人々です。この「ある世代」を語ることで、当時のフランスの社会状況が見えてきます。そして、当時の人々の挫折感もわかり、『感情教育』をもうひとつ深く読むことができるでしょう。 その他、フランスの恋愛小説における恋と金銭の関係性など、興味深い話をされています。 また前回のイ