構造主義人類学、精神分析学を批判的に検討しつつ、神話・宗教・儀礼等に現われた供犠の意味と役割・その真相を暴露し、太古以来の人間の社会的存在様態が人間自らの〈暴力〉をいかに処理するかにあったことを指摘。われわれの文明の中心部のさまざまな文化的社会的構築物の根底にひそむ〈暴力〉を解き明かす。 R.ジラール(ジラール ルネ)(René Girard) 1923年南フランスのアヴィニョンに生まれる。パリの古文書学院、アメリカのインディアナ大学で学業を修め、同大学をはじめジョンズ・ホプキンズ大学、ニューヨーク州立大学などを経て1981年からスタンフォード大学のフランス語学・文学・文明の教授。独自の模倣理論・三角形的欲望の理論・暴力理論をもとに、文学・社会学などの分野で注目すべき評論を行なっている。本書のほかに、『欲望の現象学』、『ドストエフスキー』、『世の初めから隠されていること』、『このようなこと
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