まぁこの原油高と穀物の急騰を投機的、短期的、一時的な事象と見るかどうかって話はあるよね。でもそもそも何を短期として、何を長期とするかっていう話になるんだけど。 インフレターゲッティングの失敗 by Joseph E. Stiglitz 2008.5 世界の中央銀行関係者は閉鎖的なクラブを形成していて、流行りものやブームにはまりがちだ。1980年代の初頭には、ミルトン・フリードマンが推奨する単純な経済理論のマネタリズムのとりこになってたし、それを取り入れた国々があまりにコストがかかりすぎで頼れなくなったら、新しい真理を追い求める旅に出たわけだ。 その答えは、「インフレターゲット」という形でやってきた。物価が目標値を上回ったら、金利を上げるべきというものだ。この粗雑な対応策は、経済理論にもほとんど基づいてないし、実証的な証拠もない。インフレの原因を無視して、利子を上げるのがいちばんいいと考える