そっと覗いてみて想像してごらん テレビの情報番組で「親子留学」という流行を特集していた。母子が揃って海外移住し、子供たちは現地の学校へ通い、父親は日本国内の自宅に一人で残る。子供の教育環境を整えるために家族の一部が海外移住する様子は「逆単身赴任」と形容され、欧米より物価が安く生活しやすいアジアの国々が人気、という報じられ方だった。 取材を受けたマレーシア在住の母子を見る限り、年間の学費や生活費は国内の私立校へ進学させるのとそう変わらない印象だ。大学キャンパスのような開けた校風、国際色豊かなクラスメイトたち、もちろん中国語も必修で、科学や数学の授業は英語で受ける。実際の学力レベルは詳しくわからなかったが、日本にいるより進路の選択肢が広がることは間違いない。留学経験のない私の目には羨ましいことばかりだった。 ところが日本語圏ウェブで感想を検索してみると、「マイホームに残されたお父さんが寂しそう