結婚もしておらず、交流する友人もいないが、「ネットが趣味なのが救いだ」と話す。 「掲示板サイトに書き込んだり、チャットGPTを使ったり……いい話し相手になってくれるんですよ。たまに掲示板でケンカもしちゃうんですが、それが孤独感を薄めてくれているのかもしれませんね」 ネット書き込みの裏には孤独を抱えた高齢者の姿がある。 取材・文/週刊SPA!編集部
道路交通法の改正によって、7月1日から規制が緩和された電動キックボード。16歳以上なら免許不要・ヘルメットなし(努力義務)で乗れるようになり、一定条件下での歩道走行も可能になった。 これ以降、SNSなどでは信号無視などの危険走行を撮影した写真や映像が散見されており、かねてより指摘されていた危険性が現実化している。 電動キックボードの危険性については様々な意見がある。例えば7月25日に国土交通省と警視庁が渋谷で実施した取り締りでは、取り締まった電動キックボードのうち保安基準不適合などの問題があったのは個人所有の3台のみで、シェアリングサービス事業者の13台にはいずれも問題がなかったとしている。一方で、9月1日の警察庁の発表では、7月中の全国での信号無視などによる摘発は406件あり、事故は7件発生したとしている。 このデータだけでは危険か否かを即断することはできない。ただ、街頭のみならずSNS
筆者(田中謙伍)はAmazon日本法人に新卒入社し、現在はAmazonで商品を出品する企業のコンサルティング会社を経営している。 Amazon日本法人在籍中に副業でAmazon内で商品を出品し3億円を稼ぎ、現在はAmazon内でヒットする商品の成功要因を分析できる立場を活かし、日刊SPA!では「ヒットする商品の背景」についてお伝えしていきたい。 今回は、日本で急成長している海外ECサイト「Qoo10」と、苦境に陥っている「楽天市場」を比較してみたい。浮かび上がってきたのは、あまりに好対照で残酷な真実だった。 Qoo10はアメリカに本社を置くグローバルEC企業「eBay(イーベイ)」が、運営する総合ECモールだ。日本には2010年に進出し、2023年で14年目を迎えている。 日本では国内EC市場の年成長率の平均が10%と言われているが、Qoo10は2021年に約30%の成長を遂げており、まさ
リニア南アルプストンネル(25㎞)の長野県側の掘削地、大鹿村で10月11日、村内の残土置き場計画についての工事説明会が開かれた。この計画は、大鹿村から排出される残土300万㎥(東京ドーム2.4杯分)のうち、27万立㎥米を小渋川の河川敷に置くというものだ(事業主体は大鹿村、施工はJR東海)。 筆者はこの残土置き場の川向の高台の集落に住んでいて、下流部の住民ではない。それでも、この計画が2018年頃から取り沙汰され始めたときには驚いた。 というのも、この残土置き場は河川敷というだけでなく、過去に大崩壊を起こして下流部への土砂崩落を防ぐために、長年にわたって林野庁が治山事業をしてきた場所(トビガス沢)の基部だからだ。下から上までみっしり作られた堰堤を対岸から望むことができる。 村がこの盛り土計画を最初に筆者の地区の住民懇談会で持ち出したとき、「無茶だ」という声も出た。下流には小学校や福祉施設、村
売り上げが見込みにくいとされる歴史書の分野において、著書『応仁の乱』が48万部を超える異例のベストセラーを記録した呉座勇一氏。最新刊の『武士とは何か』では、武士の「名ぜりふ」から彼らの精神性を読み解くという新たな試みを行った。 「今回の挑戦の動機は、ライフネット生命保険の創業者で、実業家でもある出口治明さんとの対談です。『日本人は江戸時代の武士を模範としているから、内向的で海外に後れを取るのではないでしょうか』と質問され、ハッとしました。 一般的に武士といえば忠誠心に厚く、和を尊ぶ存在だと考える人が多いでしょう。しかしこのイメージは、平和な江戸時代に生きた武士たちの価値観でしかなく、戦国以前の武士にはあまり当てはまりません。むしろ正反対といってもいい。 そんな中世武士の性質を抜きにした“武士道”を日本人の国民性と捉えてしまうと、組織に埋没しやすい性格に育ってしまいますし、イノベーションにも
今年10月頃からだろうか。ウーバーイーツ配達員への報酬が大幅に下げられてしまった。それまで東京都内で配達1回当たり平均500円くらいだった報酬がジャスト300円ばかりになってしまったのだ。私のようにウーバーイーツの配達をメインの収入源としている者にとってはそれが大きな死活問題になっていた。 配達であるマンションに行ったときのこと。そのエレベーターの中でウーバーイーツの宅配バッグを背負った他の配達員の男と鉢合わせになった。目が合うと、彼のほうから私に話しかけてきた。 「“スリコ”ですか?」 「ええ、スリコですよ。スリコ、スリコ、ずーっとスリコです」 「まったく、やってられないですよね」 彼はそう言うと、ふうッと深くため息をついた。スリコというのはスリーコインズの略であり、配達員の間で300円の報酬を嘆くような意味合いで使われている。 ここ最近は配達で何キロ走ろうが、どれだけ時間がかかろうがほ
’63年、高度経済成長期の秋葉原電気街。日本がポツダム宣言を受諾し、太平洋戦争が終結してから8月15日で76年がたつが、戦後の豊かな国というアイデンティティは一時のものだったのかもしれない 舞台の上で華やかな白いドレスの女性たちが踊り、その中心で一際目立って歌うスター歌手を照明室からうっとりと見ているのは裏方で働く一人の少女みち。戦後の日本映画第一号とされる『そよかぜ』はそんなふうに幕を開ける。 みちの歌の才能に気づいたバンドメンバーたちは、彼女を歌手にするべく特訓に励み、スター歌手の寿引退を機にみちは舞台に立つチャンスを得る。色恋に忙しい他の女の子たちに馴染めず、男たちのからかいに傷ついたみちは一度は田舎に帰ってしまうが、バンドの面々が迎えにいって、最後は舞台の中心で華やかなドレスを着て次のスター歌手としてデビューする。 そこで歌われるのが、赤いリンゴにくちびる寄せて♪でお馴染みの「リン
7月7日で結成から9周年を迎えた、声優とアイドルのハイブリッドユニット・i☆Ris。9周年、そして節目となる10年目を走り始める彼女たちの想いとは――。インタビュー後半では、それぞれの胸中に迫るソロインタビューも敢行した。 ――9周年おめでとうございます! 9年間と言う長い時間をともにしてきた皆さんですが、メンバーのみで集まったことがないと小耳に挟みました…… 芹澤:1回もないよね? 若井:ないない。メンバー同士、2人で出かけることはちょこちょこあるけど、急に5人だけで集まるって言われたら、「何事!?」って思っちゃう。 久保田:え、1回だけあるじゃん。 茜屋日:ほんとに? え、全然覚えてない。 久保田:武道館(「i☆Ris 4th Anniversary Live ~418~」)のちょっと前くらい。私もよくわからないまま呼ばれて行って、よくわからないまま終わって。内容も覚えてないけど、きゃ
「新型コロナワクチンに警鐘を鳴らす医師と議員の会」による記者会見が6月24日、東京都千代田区の参議院議員会館で行われた。会見前には医師390人、地方議員60人の計450人による「接種中止を求める嘆願書」が厚生労働省に提出された。質疑応答も含めておよそ2時間弱。ワクチンの危険性を訴える“過激派”が集まった記者会見をリモートで視聴した。 議員として筆頭に名を連ねたのは日野市議会議員の池田利恵氏。全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会で活動、ワクチン忌避の急先鋒として有名な人物だ。会見は終始、池田氏の軽妙な司会で進んだ。 発起人は「クリニック徳」(名古屋市)の高橋徳医師。ウィスコンシン医科大学名誉教授の肩書きで、ネット上の反ワクチン論者からよく名前が挙がる。同医師のクリニックは「波動医学」「(オーラを浄化し強くする)スピリチュアルヒーリング」などを推奨している。 高橋医師は会見の冒頭で、今回のワクチ
声優アイドルグループ「i☆Ris」のメンバー、ソロアーティストの顔も併せ持つ芹澤優。5月19日にリリースする新曲では、DJ KOOやMOTSUとともに、4周年を迎えたソロアーティストとして、新たな一面を見せる。常に輝き続ける芹澤優が目指すものとは―。 声優アイドルグループ「i☆Ris」の芹澤優が5月19日、コラボユニット“芹澤 優 with DJ KOO & MOTSU”として、「EVERYBODY! EVERYBODY!/YOU YOU YOU」をリリースする。今年でソロ活動4周年の彼女が、自身の成長を感じる部分とは―。 「これは恥ずかしいから言ったことがなかったんですけど、’17年にミニアルバムでデビューした時は、SNSの反応に傷ついてベランダで大号泣したこともあったんです。でもその頃に始めたボイストレーニングやいろいろな経験を経て、自分に確かな自信を持てるようになったと思います。’1
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。普段は洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。 各種SNSなどでも報告している通りですが、私、MBは4月18日発症にてコロナ陽性と診断され、2週間の入院生活、発症から3週間かけて退院に至りました。 「コロナになったら実際どうなるの?」 「症状はどうなる? 治療法は?」 「入院はどんな感じ? お金はどのくらいかかるの?」 今回の記事では、そういった経験談を余すことなく語っていきます。 コロナに対する主義主張を可能な限り排し、事実だけを克明に書いていきますので皆さまの参考にしてもらえれば嬉しいです。 まずはコロナ陽性になってから退院までのスケジュールを紹介しましょう。 [4月18日] 38度の発熱 [4月19日] 発熱外来にて診察(この時点ではPCR検査はなし) [4月21日] PCR検査にてコロナ陽性 [4月23日] 都
2月19日から公開される映画『あの頃。』が大きな話題を呼んでいる。作品のテーマは「アイドル」ではなく「アイドルヲタク」。ハロー!プロジェクトのファン(ハロヲタ)がまだ「モーヲタ」と呼ばれていた2000年代初頭、推しの応援に青春を捧げた若者たちの青春群像劇となっているのだ。 当時のヲタは何に対してそこまで熱狂していたのか? 今のアイドルファンと何が決定的に違ったのか? ハロプロファンが他のアイドルファンから特別視される理由はどこにあるのか? 原作本『あの頃。男子かしまし物語』(イーストプレス)著者であり、映画では松坂桃李演じる主人公のモデルになった劔樹人氏を中心に、昔からの劔のヲタ仲間である明大店長氏、アイドルヲタク界に強い影響力を持つピストル氏を交えて激論が交わされた。これぞモーヲタ頂上座談会だ! ──そもそも劔さんは、どういう経緯でアイドル好きになったんですか? 劔:僕自身はヲタになった
2月19日から公開される映画『あの頃。』が大きな話題を呼んでいる。作品のテーマは「アイドル」ではなく「アイドルヲタク」。ハロー!プロジェクトのファン(ハロヲタ)がまだ「モーヲタ」と呼ばれていた2000年代初頭、推しの応援に青春を捧げた若者たちの青春群像劇となっているのだ。 初期モーヲタの過剰性について触れた前編に続き、中編となる今回は他のアイドルファンからも特別視されるハロヲタの特徴を再定義。原作本『あの頃。男子かしまし物語』(イーストプレス)著者であり、映画では松坂桃李演じる主人公のモデルになった劔樹人氏を中心に、昔からの劔のヲタ仲間である明大店長氏、アイドルヲタク界に強い影響力を持つピストル氏を交えて激論が交わされた。これぞモーヲタ頂上座談会だ! ──ハロプロのファンはアイドルファンの中でも少し特殊だと指摘されることがあります。どういうところに特徴があるとお考えですか? ピストル:僕は
新型コロナウイルスの感染拡大のなかで、初期に“クラスター”が発生した場所といえば『ライブハウス』にほかならない。“3密”の発生しやすい場所としてやり玉にあげられ、いまだ営業再開できない店も多い。 そんなライブハウスの中でも、新しいことに挑戦して話題を集めているのが、あのサザンオールスターズやBOØWYなどの伝説的バンドも若かりし頃ステージにあがった老舗・新宿ロフトをはじめ直営10店舗の会場を持つ『ロフトプロジェクト』だ。 緊急事態宣言を受けた4月から、観客を入れた公演はしばらく中止に。売り上げがたたない中でも、グループ全体の家賃の合計1300万円は毎月払わなければならない。この苦境に「ライブがダメなら!」とオンラインイベントを月200本以上開催する“配信イベント会社”として生まれかわっているのだ。そこで今年前半からの変化について、ロフトプロジェクト代表の加藤梅造さんと同社統括部長の石崎典夫
コロナ禍でのマスクの転売で「邪悪」なイメージが増した転売・せどり。だが、在宅ワークで暇を持て余した会社員が多数参入し、市場は荒れてしまったという。痛い目を見たビギナー転売ヤーたちを取材した。 多くの企業で在宅ワークが導入され、「副業でせどりでも始めるか……」という考えが頭をよぎった人は少なくないだろう。スマートアンサーとMMD研究所「2020年 コロナ禍におけるビジネスパーソンの生活実態と副業に関する調査」(スマートフォンを所有する20~59歳のビジネスパーソンの男女2,169人を対象)では、コロナ禍において、「今後について不安を感じる」と答えた人の割合は76.8%で、そのうち10.5%は「副業・ギグワーク・ポイント活動」を始めたと回答。その3分の1はフリマアプリによる副業だという。 たしかにせどりは誰でも気軽に始めることができる副業といえるが、EC市場に詳しいライターの山野祐介氏は「簡単
新型コロナウイルスの流行により仕事や住居の変化、起業・学業・結婚の中断、中には家族の死など人生計画を狂わされてしまった人々は数多い。彼らはその後、どうなったのか? 今後もコロナ禍収束の見通しが立たない中、その生活ぶりと価値観の変遷に密着した。 ▼地下アイドル⇒風俗店勤務/佐野ゆりかさん(仮名・31歳) コロナ禍の打撃は、地下アイドル界にも及んでいる。活動歴3年、「この界隈では長いほう」と言う佐野ゆりかさん(仮名・31歳)も渦中の一人だ。コロナ前まではコンスタントにライブがあったが売り上げはほぼ運営に持っていかれるだけでなく、手取りの月給からスタジオ代やレッスン費用などを負担させられていた。 月収は10万円台だったが、それでも生活が成り立っていたのは、ファンがライブのたびに持ち込んでくれる差し入れのおかげ。極貧生活がネタにもなっていたため、「支援物資」「救援物資」は尽きなかった。 「生活はコ
8月4日の正午過ぎ。東京都内のテレビ局に、在阪のネット局から連絡が入った。その内容を上司から聞いたという、現役の報道番組ディレクター・益子正治さん(仮名・30代)が振り返る……。 「なんでも大阪府知事が、コロナに有効な薬について記者会見を行うというんです。みんな色めき立って、情報収集が始まりました。もしかしたら事前に情報が漏れて、どこかの製薬会社の株が上がっていないか、海外製薬メーカーと付き合いのある商社の株はどうだ? そして、コロナに勝てる! という希望が見えたんです」(益子さん、以下同) ところが、である。会見の直前になり、その「薬」がどうやら市販のうがい薬らしいという情報が入ってきたのである。益子さんが続ける。 「は? って感じで、拍子抜けですよ。会見を生中継しようと動いていたスタッフも、それならやる意味はねえな、と見送りに決まったんです。会見では予想通り、府知事が某メーカーのうがい
東京都で新型コロナウイルスの1日当たりの感染者数が初めて60人を超えた。3月25日に41人を記録して以降、3日連続で40人台を推移していたが、28日は63人が、翌29日も68人の感染が新たに確認されるなど、東京都の小池百合子知事が「不要不急の外出自粛」を要請した週末に感染拡大を加速させた格好だ……。 「事態の今後の推移によっては、ロックダウン(都市封鎖)など強力な措置を取らざるを得ない」 小池知事は23日に緊急会見を開き、初めてロックダウンの可能性を示唆している。ロックダウンとは、公共機関や学校、企業や店舗などを閉鎖し、国民の移動を制限する「都市封鎖」のこと。すでに、ロンドンやパリ、ニューヨークなどで実施されているものの、制約の多い日本で同じことができるのか……疑問の声が多いのも事実だ。 政府が「非常事態宣言」を出すことが前提だとしても、知事の権限で日本の首都・東京を完全封鎖することなど可
昨年10月、一部区間で最高速度が110km/hに引き上げられた新東名高速道路。新東名の計画概要が決まったのは、1987年の四全総(第四次全国総合開発計画)においてであり、建設が始まったのは1993年。しかし当時、「第二東名」と呼ばれたその存在は、世間的にはほとんど知られていなかった。 「第二東名」がマスコミにクローズアップされたのは、2001年から始まった道路公団民営化議論の過程においてだった。それは、「戦艦大和並みのムダ使い」という、国家的負の存在として、である。 確かに当時の日本道路公団には、コストダウンの概念がなく、後に明らかになったように官製談合も横行しており、建設による借金はふくらみ続け、このままでは第二の国鉄になると言われていた。つまり、悪しき赤字高速の象徴として、最大の大物である第二東名が血祭りにあげられたかっこうだった。 その頃私は、前年に『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(
2017年6月23日、都議選開始の日に都議選とまったく関係ない外山恒一氏があえてテロリストを自称し「共謀罪反対」の街宣をやるようだ――。そんな情報を聞きつけた我々は街宣車に同乗し取材を行っていた。その途中、都内某所で街宣車を停める外山氏。 何でも、ツイッターのアカウントを数か月に渡り凍結されており、メールを送っても埒が明かず、これからツイッター社へ直接抗議に行くとのこと。「取材に来ますか?」と言われたが、路上での街宣を取材するならまだしも、この件で私企業内にアポなし取材の形で侵入する大義はないと判断。「それには我々は関与しません」と街宣車の中で待機することに。どうせ急に会社を訪れても対応されないだろう、と高をくくりながら待つこと40分ほど、戻ってきた外山氏は「試合に勝って、勝負に負けた」と微妙な表情を見せることとなった……。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/
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