前回のバスジャック事件の備忘録に続いて、もうひとつ、沖縄防衛局長のオフレコ失言について考えてみたい。この問題も、個別具体的な固有名詞を出さず、むしろ考え方をすっきりさせるために、話をやや抽象化して考えたい。具体的な話にすると、詳しい背景事情を知る者だけの内向きな話になりがちなのので、読者を含めた市民社会の中で議論をしたいと思う。 「オフレコ問題に関する日本新聞協会編集委員会の見解」日本新聞協会 http://www.pressnet.or.jp/statement/report/960214_109.html 事例2)ある日ある時ある町の居酒屋で、記者と政府高官が懇談していた。この懇談にはある因襲があった。高官は公式発表ではわからない裏側や本音について腹蔵なく話すが、それをニュースとして報道することはまかりならぬというものである。ジャーナリストには「本音」「真実」に迫れるメリットがあり、高