[8日 ロイター] - 世界各国の中央銀行が失敗に終わったことが、2016年の米大統領選によって実現されるかもしれない。ただ希望したやり方ではない。「保護主義」によるインフレの回復だ。 今回の選挙において最も驚くべき側面の一つは、共和党ドナルド・トランプ候補と民主党バーニー・サンダース候補が、貿易協定を「不公正な条件で米国民の雇用と賃金を奪う」と見なして攻撃することにより支持を獲得しているという点だ。 トランプ候補が中国からの輸入品すべてに45%の関税を課すことを求めているだけではない。ミシガン州フリントで開催された討論会で6日、サンダース候補も「数百万もの雇用が失われているだけでなく、一部の例では、製造業における新規雇用で賃金が20年前の半分になるなど、底辺への競争が起きている。これほどばかげた通商政策があるだろうか」と、現在の通商政策を批判した。