歴史的な出来事になりつつある原油安が、石油大国ロシアを直撃し、プーチン大統領の政治的立場を急速に弱めている。ハドソン研究所の石油問題専門家は次のように述べている。 「シェールオイルとシェールガスが世界のエネルギー市場に大変動をもたらした。石油と天然ガスの安値は、短期的な現象ではない。その影響がすでに世界各地で現れている。特に石油大国ロシアは、収入が激減してルーブルが急速に下落している」 ロシア経済を支えてきたエネルギー資源の安値に、政治的立場を脅かされ始めたプーチン氏は2日、露ジャーナリストとの対談でこう言った。 「原油安は、ロシアを滅ぼそうとする米国とアラブ共同の陰謀だ。米国やヨーロッパ諸国による経済封鎖には負けないが、原油安という陰謀は手ごわい」 ロシアでは通貨ルーブルがすでに40%以上も低落しただけでなく、外国資本が急速に国外に逃げ出している。すでに1100億ドル(13兆2000億円