「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」七英雄の再帰還を迎える前に振り返るシリーズの変遷(ゲームボーイ〜スーパーファミコン時代編) ライター:高橋祐介 「ロマンシング サ・ガ2」がフルリメイクされ,「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」として帰ってくる──2024年6月18日に配信されたNintendo Directでの初報で,いったいどれほどのサガシリーズファン,いやRPGファンが驚愕しただろうか。 サガは,1989年の1作目「魔界塔士 Sa・Ga」の登場から今年(2024年)で35年周年を迎える,長きにわたって愛されてきたRPGシリーズだ。メインであるコンシューマのゲームシリーズのほか,現在ではさまざまなプラットフォームに向けて移植作やリマスター,派生作品を展開している。 本企画は,そんなシリーズ35周年という記念すべき年にリリースされ,ある意味でサガの集大成的な作品とな
ハイデリン・ゾディアーク編が完結し、『ファイナルファンタジーXIV(以下、FF14と表記)』新章として発売された「黄金のレガシー」であったが、その現行バージョンの物語に関して、筆者は良いものとは思えなかった。なぜなら、作中にて表現したいであろうテーマに対し、内容がまったく追いついていないのである。この原因としては、『FF14』の仕様によるところが大きい。本作のジャンルはMMORPGではあるが、その仕様と物語のテーマが噛み合わず、結果として表現が伴っていない。MMORPGであることが弊害になってしまっているのだ。 ※本稿は『ファイナルファンタジーXIV』ハイデリン・ゾディアーク編および、「黄金のレガシー」のネタバレが多く含まれているので留意してほしい 『FF14』が「ストーリーが面白いMMORPG」である理由 MMORPGに限らず、集団行動を楽しむマルチプレイがメインのゲームと、内省的な体験
「悪役令嬢を探して」第1回:「乙女ゲームの悪役令嬢」は実在するのか? 90年代乙女ゲームから悪役令嬢を見出してみよう ライター:向江駿佑 近年人気を集める「悪役令嬢」もの。だが,そのイメージソースとされる「乙女ゲームの悪役令嬢」の存在については,これまで幾度となく疑義が呈されてきた。では,本当に乙女ゲームに悪役令嬢は存在しないのだろうか? 今回4Gamerでは,ゲーム研究者・向江駿佑氏に依頼し,乙女ゲームの中に見出せる「悪役令嬢」の歴史を,全3回にわたって編纂してもらうこととした。第1回は90年代,第2回は00年代,第3回では10年代〜を取り扱う予定だ。「アンジェリーク」以降無数にリリースされてきた作品群の中にある悪役令嬢たちの輝きを,ぜひ読者諸氏にも確認してほしい。 2024年3月にNintendo Switch用ソフト「悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される」(オペラハウス)が発売されるな
のっち 正直に言うと私、「FF」はそんなに詳しくないんです。「16」はやったんですけど、「10」は途中まで、「14」も序盤までしかできてなくて。だから私の中で吉田さんは「NieR Re[in]carnation」の公式生放送に「14」コラボの話をしにくる偉い人っていう認識で(笑)。基本的な質問ですけど、吉田さんは「14」のどこから携わっているんですか? 吉田 スクウェア・エニックスには「ドラクエ」の開発として入社したんです。もともと、今はなくなっちゃったハドソンという会社で「ボンバーマン」とかを作っていて、縁があって「オンラインの『ドラクエ』を作るから来ないか?」って声をかけていただいて。それでしばらく「ドラクエ」を作っていたんですが、「14」の最初のバージョンがリリースされたときに「遊べることが少ない」とか「ラグが大きくてちゃんと遊べない」みたいな問題が多くて、総指揮として入ってそれをな
2022年の個人GOTYはその年に発売していないゲームばかりになってしまったけれど、2023年は本当に豊作だったので、そもそも10本を選出することにとても苦労した。ここに選出しなかったものも含めて、面白いゲームが本当にたくさんあった。 けれど、それでも結局、2023年の私の脳内は「ゼルダ、ゼルダ、ゼルダ」だった。私が最も好きなゲームシリーズである「ゼルダの伝説」の最新作であり、世界的な高評価を受けた『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編である『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』がついに発売したのだから、仕方がない。 発売前も、発売後も、他のゲームを遊んでいるときも、記事を書いているときも、新たな「ゼルダ」をどのように受け止めるかということでいっぱいだった。とにかく、TOP10は以下の通りだ。 『Outer Wilds』 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キング
もしインターネットの歴史書があるのなら、2023年はTwitterが「死んだ」とされる年として記憶されるだろう。 厳密に言えば、SNSサービスとしてのTwitterは「X」という名前に変更されつつも継続している。今や「ツイート」とは言わず、「ポスト」と呼ばれる投稿のタイムラインも止まってはいない。しかし、2006年の誕生以来Twitterを独特な存在にしていた何かが決定的に失われてしまい、今は次の流れがやってくるまでの消化試合をしているような印象がある。 現在のXで日に日にスパム投稿が増加していることや、炎上や争いごとが絶え間なく繰り返されているのは一見、イーロン・マスク氏による買収による混乱や数々のサービス改変が原因のように見えるが、実際には買収のずっと前からその種は撒かれていた。Twitterが長年変えることができなかったサービスの体質が、いまのXの状況に色濃く影響を落としているのだ。
Access Accepted第780回:海外ゲーム通ならプレイしておくべき2023年のタイトル10選 ライター:奥谷海人 社会的,そして経済的にも不穏な状況が続いた2023年も終わりとなる。本連載も今年最後の掲載となり,今回は2023年のゲームトレンドを象徴する海外ゲーム10作を紹介する。例年にないほどの豊作となった2023年に,筆者がプレイした作品の中での選択になるが,ぜひプレイしてもらいたい作品を厳選した。 いろいろと考えさせられた2023年のゲーム市場 GamesIndustry.bizによると,2023年のグローバルなゲーム市場規模は184億ドル(約2兆6300億円)となり,前年比では0.6%とわずかながらも成長を果たした。コロナ禍も一段落したことで,需要の激減が懸念されたが,ゲーム文化が定着したことや,リリースが遅延していた良作が多かったことなども,成長の要因となったのだろう。
iPhoneで利用される生体認証といえば、顔認証「Face ID」と指紋認証「Touch ID」がある。iPhone 15シリーズはFace IDを搭載するが、今回もTouch IDは搭載しない。 「Face ID」と「Touch ID」の違いをおさらい 2017年以降の全画面のiPhone、つまりiPhone Xから採用されてきたのがFace IDに対し、iPhone 8やiPhone SEをはじめとするホームボタン付きのiPhoneで採用されてきたのがTouch IDとなる。 Face IDは通常のインカメラとは別に設けられた「TrueDepthカメラ」で認証する。これを使い、顔の「深度マップ」と「赤外線イメージ」を作成し、そのデータを登録済みのデータと照合。これにより本人かどうかを判断する。 一方で「Face IDを使用するには注視が必要」という項目が有効である場合、カメラに目を向け
Access Accepted第768回:gamescom 2023つれづれ。〜E3なき「夏の終わり」に感じた,いつもどおりの心地良さ ライター:奥谷海人 ヨーロッパ最大のゲームイベントとして知られる「gamescom 2023」が8月23日から27日にかけてドイツのケルンにあるKoelnmesseで開催された。今回はイベント全体を振り返りつつ,4年振りとなった現地取材で感じた印象などをお伝えしよう。 雑多な会場の雰囲気に4年ぶりの出会い 開催前日ということもあり,人もまばらなkoelnmesseの正面玄関。駅からやってきたときに,入口直前にあった階段が取り払われてプラットフォーム化し,その周囲のオフィスやホテルも完成しつつあった gamescomは,2009年からドイツのケルンにある大型コンベンションセンターKoelnmesseで毎年8月に開催されている,ヨーロッパ最大のゲームイベントだ
2023年7月20日2023年7月20日 『FINAL FANTASY XVI』のサウンドトラックについて、本作の音楽を担当した祖堅正慶氏が語る! 皆さまこんにちは! 『FINAL FANTASY XVI』で音楽を担当させて頂いた、祖堅と申します。音楽制作者となると、音楽のことばかり考えている人と思われがちですが、私は根っからのゲーマーでして。音楽の話もたくさんしますが正直、音楽の話しをするよりもゲームの話しをしている方が好きなほど、頭の先からつま先まで、しっかりゲーマーとして仕上がってしまったオッサンです。 さて。今作の音楽ですが、今回はダークファンタジーのど真ん中を直球で突き抜ける、というイメージで制作しました。「ファイナルファンタジー」という作品にとって、ゲーム体験としてもはや音楽は無くてはならない存在ですよね。 今回もプレイヤーのゲーム体験を最高に彩る、そして心を揺さぶりまくるゲー
【ヒャダイン】「FFXIV」の討滅戦BGMを公式に担当する2023に四天王再考 ライター:ヒャダイン/前山田健一 ヒャダイン / 音楽クリエイター ヒャダインの「あの時俺は若かった」ブログ:http://ameblo.jp/hyadain/ 第91回:「『FFXIV』の討滅戦BGMを公式に担当する2023に四天王再考」 ども。大変なことが起きました。ある日うちのマネージャーに,あの祖堅正慶さんから連絡が。何でも,あるゲームのBGMを担当してくれないか,と。 ゲーム名は伏せられていましたが私だって伊達に42年生きているわけじゃない。うおお,と会議に臨んだら,やはり「ファイナルファンタジーXIV」(PC / Mac / PlayStation 5 / PlayStation 4)。しかもルビカンテ討滅戦,というめちゃくちゃ大切なイベント! 内容は? と尋ねたところ,私が2008年に野良でニコ
【山本一郎】無知を騙す仕組みになっちゃった「NFTゲーム」界隈の行方 ライター:山本一郎 昔からあることですが,それっぽいバズワードをまぶしておくと,会社の偉い人が「最先端の物事に乗り遅れるな」とばかりに見事に騙されて,部下が総萎えになりながらも巨額投資を巻き上げられたり,大事故を起こしたりする事例って多いじゃないですか。 最近だとその最たるものが「NFTゲーム」なわけです。 ついぞ先日も,宇宙へ跳んだおカネ配りおじさんと上場ゴール事件の人が黄金タッグを組んで,派手に打ち上げていたNFTゲーム「キャプテン翼 -RIVALS-」で,結構なやらかし事案が発生しました。本来の挙動制限を超える出金ができてしまう,“出金貫通”なる事故です。 ローンチ直後にちょっと躓いた「キャプテン翼 -RIVALS-」。さまざまに修正を加えながら,現在も絶賛運営中 キャプテン翼 -RIVALS- 公式サイト しかし
この秋から放送スタートしたTVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』が、回を重ねるごとに高い注目を集めている。同作は、高いギターの腕前を持ちながらも極度な人見知りによってバンド活動ができない女子高生・後藤ひとりが、ひょんなことからバンドに加入し、仲間と共にサクセスストーリーを繰り広げていくコメディアニメ。バンド×アニメといえば1994年放送の『マクロス7』の存在も欠かせないが、本稿では2000年代以降の流れに注目しながら、その歴史の流れについて簡単に振り返っていきたい。 2000年代以降で大きな変革をもたらしたのは、筆者が思うに『涼宮ハルヒの憂鬱』の26話「ライブアライブ」の回と『けいおん!』の存在だろう。どちらも京都アニメーション(以下、京アニ)が制作しているが、近年のバンドアニメの流れを決定づけた。 2000年以前はアニメの映像と音楽を組み合わせることの難易度が高かった。アニメでダンスと言えば
社長のボヤキ 第2期 ちょっとだけ続けてみる 編集長:Kazuhisa カメラマン:永山 亘 右:株式会社Yostar 代表取締役社長 李 衡達 左:Aetas株式会社 代表取締役社長兼4Gamer編集長 Kazuhisa(岡田和久) Yostarの社員が突然「やりましょう」と言い出した,Yostarと4Gamerの偉い人が好き勝手にボヤくだけという謎の企画は,無事に第2期。誌面になるので当社比50%減くらいでお届けしますが,手始めに様子見の第一回に続き,第二回をどうぞ。何の前振りもなく,唐突に前回の続きから始まります。 関連記事 社長のボヤキ 第1期 まずは様子見 Yostarの名物社長,李さんと4Gamerの編集長兼社長のKazuhisaは,会うときはいつも危険な雑談ばかり。なぜかYostarがその様子を記事にしたいと言い出して,とりあえず始まったのがこの連載です。 [2022/06/
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く