前回までに、太陽光、風力、地熱、潮汐そして水力などの再生可能エネルギーは電力(一部蒸気)しか生成しないこと、そして再生可能エネルギーの中でも、液体燃料を取り出せるバイオマスエネルギーが有望であるが、穀物の澱粉から作るバイオエタノールは食料と競合するため、 主流となり得ないことを述べた(「世界全体ではマイナーリーグ以下の原子力発電」参照)。 木質資源を原料としたエタノールも製造可能であるが、熱量が低く、ガソリンの代替としかならない。それよりも、木質資源を原料としてガス化すれば、ディーゼルやジェット燃料を製造可能な(ガソリンも製造可能)バイオ燃料が製造可能となる。 ガス化工程ではワックスも生成し、化学原料となる。欧米では以前よりこの種の開発に熱心であること、特に米国ではバイオ燃料の確保を安全保障として捉えていることについても述べた(「米国で急速に開発が進む木質バイオマス」参照)。 豊かな森林資
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