静岡県立大国際関係学部の剣持久木教授を中心とする歴史学者など14人の研究チームが7月、日本、韓国、中国、台湾などの研究者と協力し、東アジアの歴史について共同展示する「東アジア共通歴史博物館」の設立を目指す国内初の活動を開始した。2026年3月までに研究者や大学生などに視聴者を限定したオンライン展示を開始し、数年かけて実物の巡回展示を実現、将来の常設展示を目指す。 研究チームは、植民地支配にかかわる日本の負の歴史を含め、古代から現代までの東アジアの歴史を若い世代にどう伝えていくかを中心テーマに据えている。戦後80年を迎えて「記憶の継承」が課題となる中、日中韓の3カ国それぞれが自国中心の歴史観を克服して、歴史を幅広く伝えていくことが最終目標となる。 フランス近現代史を専門とする剣持さんは、欧州で敵国同士だった国の歴史学者が協力し、自国の視点を超えた博物館を築いている姿をみてきた。 仏北部の第一
