僕は二〇一五年六月にそれまで十四年勤めた電通を辞めたので、もうすぐ三年になる。 この『月刊ショータ』では、「幸せに生きるための10のこと」みたいな、読んですぐ効いたような気がするコラムは書かないことにしているのだけど、今回は「本当のことを書く」という原則は守りつつ、「会社を辞めてわかったこと」を書こうと思う。 ※とっても個人的な話です。すぐに効くどころか、およそ人の役に立つとは思えませんので、ご了承ください。 いいことしか書きません。悪いことの方は、だいたい誰でも想像される通りです。僕は退職してすぐにカナダに行ってカウボーイをしていたので(拙著『カウボーイ・サマー』ご参照)、失業保険を受け取っていません。冬のある日に、「トラックドライバー募集」の案内を真剣に読み込んだこともあります。 しかしながら前提として、僕は会社がイヤでイヤで辞めたわけではありません。 ■怒らなくなった この三年間で怒