大阪府の橋下徹知事が2月定例議会に提出した府立国際児童文学館(同府吹田市)の廃止条例案が波紋を広げている。約18万点の資料を納めた大口寄贈者3人が「廃止するなら資料を返してもらう」と府に申し入れたためだ。これに対し、「もっと子供に見てもらえる場所に本を移したほうがいい」と一歩も譲らない橋下知事。府議会は昨年、同館存続を求める請願を全会一致で採択しており、27日午後からの代表質問でも論戦が繰り広げられそうだ。●蔵書は図書館へ 「児童文学館のことなんか、府民はほとんど知らないじゃないですか」。今年1月に行われた資料寄贈者らとの懇談で、橋下知事は存続を求める意見をあっさりと切り捨てた。 知事の構想は、国際児童文学館を来年度中に廃止し、蔵書は府立中央図書館(東大阪市)に移すというもの。来年度予算案には、蔵書の運搬や中央図書館の書庫改造の費用として5億8700万円を計上した。 橋下知事は「マーケティ