出たばかりの本ですが、とても面白かったです。 中東欧音楽の回路―ロマ・クレズマー・20世紀の前衛 作者: 伊東信宏出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/03/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (20件) を見る 伊東さんが東欧の民族/民俗音楽、シャガールの絵に出てくるクレズマーのヴァイオリンやトランシルヴァニアのロマのブラスバンド、エネスク等々を調べていらっしゃることは、ザ・フェニックスホールのレクチャーコンサートなどで断片的に知ってはいて、そのときのお話も含まれていますが、こんな風に関心が広がっていたとは……。 私自身は、ついつい「大栗裕の話に応用できるところはないだろうか」と実利的な関心が先に立ってしまったのですが、 (例えば第2章で取り上げられたストラヴィンスキー「結婚」を日本で初演したのは、あまり知られていないこと&情報が乏しい公演なのですが、おそらく、1955