第1部<インパクト> 1GHzを境に変わるEMI対策 国際規格の改定がキッカケに 電子機器が発する高周波の放射電磁雑音,いわゆる1GHz超ノイズへの注目が高まっている。EMI規格が改定され,規制範囲がGHz帯にまで広がるためである。デジタル家電全体が規制対象となる見通しで,機器メーカーには対応が求められる。 1GHz以上の電磁雑音についても,放射を抑えなければならない─。携帯電話や無線LAN,GPSなど,GHz帯を利用する通信などへの妨害を避けるという旗印の下,電子機器に対するEMI規格が改定され,厳格化の波がやって来る。まず2010年10月に,プリンターなどに対して最大6GHzまでの放射電磁雑音の規制の運用が欧州と日本で開始される。基になっているのは,2005年に発行された国際規格「CISPR(シスプル)22」だ。プリンターや複合機,パソコンなどの「情報技術装置」について,規制対象となる