メタバースの台頭を機に、最新のトレンドに乗り遅れまいとするブランドから、広告費を稼ごうと画策する企業が続々と現れている。ブランドとしては、ブームにあやかりたいだけの企業から、バーチャル環境で一定期間、安定して事業を展開してきた経験豊富な企業を確実に見極めなければならない。 メタバース業界は確かに熱い。IGの調査によると、「メタバース株」がGoogleで検索された件数は、前年同期比で1万7900%増加した。この関心の高まりのプラス面として、新たなイノベーションが次々と生まれている。 たとえば11月第1週には、Facebookが社名を「メタ(Meta)」に変更し、メタバース企業への転身にかける強い意気込みを表明した。しかし、それはまた、いい加減な煽(あお)り記事の乱発を生み、熱狂的な日和見主義者の集団を生み、巨大ハイテク企業たちをして、メタバースというコンセプトの争奪戦という短絡的な判断に走ら