タグ

2016年9月12日のブックマーク (2件)

  • 社会学の方法と引用文化の日英米比較

    稿では,日・イギリス・アメリカの社会学の相違を,定量的な比較を通して検討する.具体的には,1)どのような方法がもちいられるか,2)雑誌論文と一般書籍のどちらがより引用されるか(これを引用文化とよぶ),という二点を各国における実証主義の強さの相違を表すものとして比較する.日英米の学術ジャーナル各2誌において2012年に掲載された論文をすべてサンプリングし,それらの論文で用いられている方法を4つに,文献リストに挙げられている文献を4種類に分類した.このデータから,引用文献数と,引用文献中の雑誌論文および一般書籍の割合を比較した.用いられる方法の種類,引用文献数,引用文献中の雑誌論文比をそれぞれ従属変数とし,他の変数を独立変数とする分析の結果,1)方法についてはアメリカにおいて経験的研究,とくに計量への指向が強く,2)引用文献の数は米英日の順で多く,引用文献中の雑誌論文の割合は米英において日

  • Kyoto University Research Information Repository: 数理社会学・リベラル・公共社会学 : プロ社会学者は社会のために何が言えるのか? (特集 演繹的社会学の「復権」)

    稿では、まず日では数理社会学が不人気である事実を確認し、その理由を説明する仮説として、リベラル仮説と伝統的公共性仮説を検討する。リベラル仮説によると、社会学者の多くはリベラルであるが、マイノリテイの生活世界を描くことを通して、抑圧の実態を告発し、受苦への共感を誘う戦略がしばしばとられる。そのため、社会学者の多くは抽象的で単純化された議論を嫌う。そのことが数理社会学の忌避につながる。伝統的公共性仮説によると、日の社会学では伝統的公共社会学が主流であるが、伝統的公共性の領域では、厳密だが煩雑な論理よりも、多少暖昧でもわかりやすいストーリーが好まれる。それが数理社会学の忌避につながる。このような数理社会学の忌避の原因はプロ社会学の衰退の原因でもあり、プロ社会学の衰退は、リベラルと伝統的公共社会学の基盤をも掘り崩すものである。それゆえ、数理社会学を中心としたプロ社会学の再生こそ日の社会学の