渋谷区や世田谷区をはじめ、宝塚市や那覇市など「同性パートナーシップ条例」が導入する自治体の動きが全国広がっており、LGBTなどのセクシュアル・マイノリティに関する社会的認知は高まりつつあるように見える。 一方で、LGBTに関する教育はまだまだ進んでいないのが現実だ。2015年には、一橋大法科大学院生の男性が、同級生に同性愛者であることを友人に公表された後、心身に不調を来して転落死した事件が起きてしまった。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが5月に発表した調査結果に「セクシュアル・マイノリティの生徒の約8割が、学校でLGBTについて否定的な言葉を聞いたことがある」「3人に1人の先生が、LGBTを病気だと思っている」とあるように深刻な問題となっている。