約1兆円でモトローラ・モビリティーを買収したグーグル。スマートフォン関連特許を取得し、ライバル陣営に対抗する。ハード事業を売却して特許だけを手にする可能性もある。 「アンドロイドのエコシステム(生態系)全体を大幅に強化できる」――。米グーグルのラリー・ペイジCEO(最高経営責任者)は、米モトローラ・モビリティーの買収に際し、こう言って胸を張った。 モトローラ・モビリティーは、2011年1月にモトローラ(当時)が事業を携帯電話事業と無線基地局などを手がけるモトローラソリューションズの2社に分割することで誕生した。グーグルが開発したアンドロイドOS(基本ソフト)を搭載するスマートフォンやタブレット型端末を展開している。 買収にグーグルが投じる額は125億ドル(約9582億円)。グーグルにとっては過去最大の買収案件だ。米国や欧州などの独禁法当局の承認を受けたうえで、2011年末から2012年初め