000 以上 111 以下の数字をランダムに独立に nnn 個生成する。このとき,小さい方から kkk 番目の数の期待値は kn+1\dfrac{k}{n+1}n+1k となる。 最大値や最小値など「小さい方から kkk 番目」が従う確率分布の公式について考えます。最後に公式を一様分布に適用することで,上記の性質を確認します。
標準コーシー分布の確率密度関数のグラフは図のようになります。 正規分布と同じく左右対称な分布です。1π\dfrac{1}{\pi}π1 は正規化定数です。 (∫−∞∞dx1+x2=π\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}\dfrac{dx}{1+x^2}=\pi∫−∞∞1+x2dx=π に注意) 標準コーシー分布を一次変換したもの(確率密度関数が f(x)=1πγ{1+(x−μγ)2}f(x)=\dfrac{1}{\pi\gamma\{1+(\frac{x-\mu}{\gamma})^2\}}f(x)=πγ{1+(γx−μ)2}1 である分布)を一般にコーシー分布と言います。 コーシー分布は物理ではブライト・ウィグナー分布やローレンツ分布とも呼ばれます。いろいろな名前がついていますね。
∫cos3xcos4xdx\displaystyle\int\cos 3x \cos 4xdx∫cos3xcos4xdx を求める。 積和公式 cosAcosB=12{cos(A+B)+cos(A−B)}\cos A\cos B=\dfrac{1}{2}\{\cos (A+B)+\cos(A-B)\}cosAcosB=21{cos(A+B)+cos(A−B)} により ∫cos3xcos4xdx=∫12(cos7x+cosx)dx=114sin7x+12sinx+C\begin{aligned} &\int\cos 3x\cos 4xdx\\ &= \int\dfrac{1}{2} (\cos 7x+\cos x) dx\\ &= \dfrac{1}{14}\sin 7x+\dfrac{1}{2}\sin x+C \end{aligned}∫cos3xcos4x
「XXX の影響を除いた YYY」と「XXX の影響を除いた ZZZ」の相関係数 ρYZ,X\rho_{YZ,X}ρYZ,X は, ρYZ,X=ρYZ−ρXYρXZ1−ρXY21−ρXZ2\rho_{YZ,X}=\dfrac{\rho_{YZ}-\rho_{XY}\rho_{XZ}}{\sqrt{1-\rho^2_{XY}}\sqrt{1-\rho^2_{XZ}}}ρYZ,X=1−ρXY21−ρXZ2ρYZ−ρXYρXZ ただし,ρXY\rho_{XY}ρXY は XXX と YYY の(普通の)相関係数です(ρXZ,ρYZ\rho_{XZ}, \rho_{YZ}ρXZ,ρYZ も同様)。 他の確率変数の影響を除いた相関を偏相関と言います。この記事では偏相関係数について説明します。 XXX と YYY のペアのデータ (xi,yi)(x_i,y_i)(xi,yi
1,2,⋯ ,n1,2,\cdots ,n1,2,⋯,n を並び替える操作を nnn 次の置換と言います。 置換は記号 σ\sigmaσ で表すことが多いです。 置換は「もとの元」を上に並べて「行き先」を下に並べた形で表現されます。 σ=(1234523541)\sigma=\begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 & 4 & 5\\ 2 & 3 & 5 & 4 & 1 \end{pmatrix}σ=(1223354451) は 555 次の置換の例である。 置換 σ\sigmaσ によって,例えば 111 は 222 に,444 は 444 に移される。 これを σ(1)=2\sigma(1)=2σ(1)=2,σ(4)=4\sigma(4)=4σ(4)=4 などと表す。 置換によって「(1,2,⋯ ,n)(1,2,\cdots, n)(1,2,⋯,n) を並び替えた後
∫exp(−12x⊤Ax+b⊤x)dx=(2π)ndetAexp(12b⊤A−1b)\displaystyle\int \exp\left(-\dfrac{1}{2}x^{\top}Ax+b^{\top}x\right)dx\\=\sqrt{\dfrac{(2\pi)^n}{\det A}}\exp \left(\dfrac{1}{2}b^{\top}A^{-1}b\right)∫exp(−21x⊤Ax+b⊤x)dx=detA(2π)nexp(21b⊤A−1b) 1次元のガウス積分の一般化です。多変数の正規分布にまつわる積分です。一次元の場合と比較しつつ,どのように拡張されるのか理解しましょう。 大学数学で重要となる概念のオンパレードです! 二次関数を行列,ベクトルで表す(二次形式) 正定値行列,行列の平方根 多変数の置換積分(ヤコビアン) 目標は指数の中身が多変数の二次関数
ゲストが男性なのか女性なのかを当てるクイズを考えます。 過去の経験 このクイズは過去何度も行われており,過去のデータによるとゲストが男性である確率は60%,女性である確率は40%であることが分かっています。 新たに得たデータ 今日のゲストは身長が165cm以上であるというヒントが与えられました。ただし,この世の中では男性の7割が165cm以上,女性の2割が165cm以上とします。 身長が高いという情報により,男性である確率は事前のデータである60%よりも高いと予想できます。目標は「過去の経験」と「新たに得たデータ」をもとに今日のゲストが男性である確率を推定することです。 過去の経験 XXX をゲストが男(man)か女(woman)かを表す確率変数とします。 P(X=m)=0.6P(X=\mathrm{m})=0.6P(X=m)=0.6 ,P(X=w)=0.4P(X=\mathrm{w})=
要素が実数である集合 AAA に対して maxA\max AmaxA:AAA の最大値,maximum(英語),マックス(読み方の例) minA\min AminA:AAA の最小値,minimum,ミン supA\sup AsupA:AAA の上限,supremum,スープ infA\inf AinfA:AAA の下限,infimum,インフ 大学数学(解析)で学ぶ sup\supsup の意味について解説します。 min\minmin は max\maxmax の反対側,inf\infinf は sup\supsup の反対側なので,ここでは max,sup\max,\supmax,sup についてのみ解説します。
連鎖律(チェインルール)とは,高校数学で習う合成関数の微分公式を多変数関数に拡張した公式です。例えば,2変数関数の場合,以下のようになります。 (x,y)(x,y)(x,y) から (u,v)(u,v)(u,v) が定まり,(u,v)(u,v)(u,v) から fff が定まるとき, ∂f∂x=∂f∂u∂u∂x+∂f∂v∂v∂x\dfrac{\partial f}{\partial x}=\dfrac{\partial f}{\partial u}\dfrac{\partial u}{\partial x}+\dfrac{\partial f}{\partial v}\dfrac{\partial v}{\partial x}∂x∂f=∂u∂f∂x∂u+∂v∂f∂x∂v ∂f∂y=∂f∂u∂u∂y+∂f∂v∂v∂y\dfrac{\partial f}{\partial y}=\d
確率変数 X, YX,\:YX,Y が独立とは 1A:任意の x, yx,\:yx,y に対して P(X=x, Y=y)=P(X=x)P(Y=y)P(X=x,\:Y=y)=P(X=x)P(Y=y)P(X=x,Y=y)=P(X=x)P(Y=y) が成立する(確率が二つの積に分解できる) 1B: XXX と YYY の間には何の関係もない 1Aが定義で1Bが直感的な説明です。 確率変数 X, YX,\:YX,Y が無相関とは 2A: E[XY]=E[X]E[Y]E[XY]=E[X]E[Y]E[XY]=E[X]E[Y] 2B:共分散 Cov(X,Y)\mathrm{Cov}(X,Y)Cov(X,Y) が 000 である 2C:相関係数が 000 である 2D: XXX と YYY の間に直線的な関係がない 2Aが定義。2Bと2Cは簡単に導ける性質,2Dは直感的な説明です。 ※むしろ2Bを定義とす
特異値分解とは,m×nm\times nm×n 行列 AAA を A=UΣVA=U\Sigma VA=UΣVと分解することです。ただし, UUU は m×mm\times mm×m の直交行列(各列が互いに直交する行列 →直交行列の定義と性質) VVV は n×nn\times nn×n の直交行列 Σ\SigmaΣ は図のような行列 つまり「非対角成分は 000,対角成分は非負で大きさの順に並んだ行列。 です。任意の行列はこのように分解できます。また,Σ\SigmaΣ の対角成分で 000 でないもの(000 を含めることもある)を特異値と言います。 A=(22221−11−1−11−11)A=\begin{pmatrix}2&2&2&2\\1&-1&1&-1\\-1&1&-1&1\end{pmatrix}A=⎝⎛21−12−1121−12−11⎠⎞ の特異値分解(の1つ)は
正の実数 xxx に対して, Γ(x)=∫0∞tx−1e−tdt \Gamma(x)=\displaystyle\int_0^{\infty}t^{x-1}e^{-t}dt Γ(x)=∫0∞tx−1e−tdt を返す関数 Γ(x)\Gamma(x)Γ(x) をガンマ関数と呼ぶ。 積分区間の上端が +∞+\infty+∞ であり,高校数学では扱いません。広義積分と呼ばれます。→広義積分の意味といろいろな例 広義積分と言うと難しそうですが,要は定積分の極限 lima→0,b→∞∫abtx−1e−tdt\displaystyle\lim_{a\to 0,b\to\infty}\int_a^b t^{x-1}e^{-t}dta→0,b→∞lim∫abtx−1e−tdt のことです。 この極限は収束することが知られています。 ガンマ関数のグラフは図のようになります。xxx の増加とともに Γ
二次形式とは,二次の項のみからなる多項式のこと。例えば,3x12−2x1x2+4x223x_1^2-2x_1x_2+4x_2^23x12−2x1x2+4x22 は二次形式。 二次形式とは,二次の項のみからなる多項式のことです。例えば,3x12−2x1x2+4x223x_1^2-2x_1x_2+4x_2^23x12−2x1x2+4x22 は x1,x2x_1,x_2x1,x2 についての二次形式です。 二次形式は,対称行列 AAA と「変数を縦に並べたベクトル xxx」を用いて,x⊤Axx^{\top}Axx⊤Ax というコンパクトな形で書けます。 例えば, 3x12−2x1x2+4x22=(x1x2)(3−1−14)(x1x2)=x⊤Ax\begin{aligned} 3x_1^2-2x_1x_2+4x_2^2\\ &=\begin{pmatrix}x_1&x_2\en
二変数関数 f(x,y)f(x,y)f(x,y) を最大化したいときに,一般的には f(x,y)f(x,y)f(x,y) をそれぞれの変数で微分して 000 となる点を調べます。 微分係数が 000 となるのは極値となる必要条件なので, f(α,β)f(\alpha,\beta)f(α,β) が最大→(α,β)(\alpha,\beta)(α,β) は ∂f∂x=∂f∂y=0\dfrac{\partial f}{\partial x}=\dfrac{\partial f}{\partial y}=0∂x∂f=∂y∂f=0 の解,または区間の端っこと言えます。 この手法は例えば,二変数の二次関数の最適化問題に有効です。
多変数関数(特に二変数関数)の極値判定法とヘッセ行列について解説します。 ヘッセ行列を使うと,多変数関数が極値を取るための必要条件,極大点・極小点であるための十分条件がわかります。 まずは結論です: 多変数関数 f(x1,⋯ ,xn)f(x_1 , \cdots , x_n)f(x1,⋯,xn) が点 p=(p1,⋯ ,pn)p = (p_1 , \cdots, p_n)p=(p1,⋯,pn) において,fx1(p)=⋯=fxn(p)=0f_{x_1} (p) = \cdots = f_{x_n} (p) = 0fx1(p)=⋯=fxn(p)=0(偏微分がすべて 000)を満たし,さらに, ppp での fff のヘッセ行列が正定値である場合,極小値をとる。 ppp での fff のヘッセ行列が負定値である場合,極大値をとる。 C2C^2C2 級二変数関数 f(x,y)f(
マルコフ連鎖とは, P(Xt+1∣Xt,Xt−1,…,X1)=P(Xt+1∣Xt)P(X_{t+1}\mid X_t,X_{t-1},\dots,X_1)=P(X_{t+1}\mid X_t)P(Xt+1∣Xt,Xt−1,…,X1)=P(Xt+1∣Xt) を満たすような確率変数の列 X1,X2,…X_1,X_2,\dotsX1,X2,… のこと。 上の式は,Xt+1X_{t+1}Xt+1 が XtX_tXt のみに依存する(Xt−1X_{t-1}Xt−1 以前には依存しない)ことを表しています。 例えば,ttt 日目の天気を XtX_tXt とし,以下の2つが成立するとしましょう。 XtX_tXt によって Xt+1X_{t+1}Xt+1 の傾向が決まる (例. 今日晴れたら明日も晴れやすい) Xt−1X_{t-1}Xt−1 以前は Xt+1X_{t+1}Xt
パラメータ θ\thetaθ を持つ確率密度関数:f(x,θ)f(x,\theta)f(x,θ) で表される分布について考えます。 1.尤度関数: L(θ;x1)=f(x1,θ)L(\theta;x_1)=f(x_1,\theta)L(θ;x1)=f(x1,θ) (尤度関数と確率密度関数は意味が異なります,詳細は統計の本を参照して下さい)。 2.対数尤度関数: logL(θ;x1)=logf(x1,θ)\log L(\theta;x_1)=\log f(x_1,\theta)logL(θ;x1)=logf(x1,θ) 尤度関数は対数を取った方が計算しやすい場合が多いのでしばしば登場します。 3.スコア関数: ∂∂θlogL=1L∂L∂θ\dfrac{\partial}{\partial\theta}\log L=\dfrac{1}{L}\dfrac{\partial L}{\
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