澤井敦 大妻女子大学(人間関係学部) 「現代人は永遠のよそ者( stranger )としてではなくても、少なくとも部外者( outsider )として自己を意識するが、このような自己意識は、大部分、社会的な相対性や歴史の変形力についての深い実感に根ざしている。社会学的想像力は、この自己意識のもっとも実り多い形式である」( C.W. ミルズ『社会学的想像力』より) 「亡命という状態は、現実の状況であると同時に、わたしの論点にひきつければ、比喩的なものであるということだ」「亡命者とは、知識人にとってのモデルである」「知識人とは亡命者にして境界的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である」( E.W. サイード『知識人とはなにか』より) はじめに 1933年春のヒトラーの独裁体制確立以降、1945年の第二次大戦終戦に至るまでの期間、ドイツから、また
本稿では、まず日本では数理社会学が不人気である事実を確認し、その理由を説明する仮説として、リベラル仮説と伝統的公共性仮説を検討する。リベラル仮説によると、社会学者の多くはリベラルであるが、マイノリテイの生活世界を描くことを通して、抑圧の実態を告発し、受苦への共感を誘う戦略がしばしばとられる。そのため、社会学者の多くは抽象的で単純化された議論を嫌う。そのことが数理社会学の忌避につながる。伝統的公共性仮説によると、日本の社会学では伝統的公共社会学が主流であるが、伝統的公共性の領域では、厳密だが煩雑な論理よりも、多少暖昧でもわかりやすいストーリーが好まれる。それが数理社会学の忌避につながる。このような数理社会学の忌避の原因はプロ社会学の衰退の原因でもあり、プロ社会学の衰退は、リベラルと伝統的公共社会学の基盤をも掘り崩すものである。それゆえ、数理社会学を中心としたプロ社会学の再生こそ日本の社会学の
記者をやめて研究の道へ 社会学との出会いはどのようなものでしたか? 劇的なきっかけはありません。もともと「大学に行ったら社会学を学びたい」と考えていました。 高校時代に将来は新聞記者かノンフィクションライターになりたいと思っていて、それに一番近い勉強は社会学かな、という思いがあったからですね。 卒業後はノンフィクションの仕事をしたいということと、小説が好きだったこともあり、出版社に入社しました。 出版社で勤められた後、研究者の道へ進まれた経緯を教えてください。 出版社では雑誌記者をしていました。しかし、雑誌では一つのテーマを長い期間扱うことが出来ません。自分ではおもしろいと思っても、取材するテーマが短い期間で移り変わってしまうことが多くありました。 一つのテーマをじっくり長く扱うには、それを勉強する対象にするしかないと思い、大学院へ戻ろうと決意しました。ただしそれで研究者の道に進もうとした
ブリッジブック社会学 玉野和志 編 \2,300(税別) ISBN:978-4-7972-2326-2 ○執筆者(五十音順) 小宮友根(こみや・ともね) 東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。現在、明治学院大学非常勤講師など。 鈴木弘輝(すずき・ひろき) 東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。現在、都留文科大学非常勤講師。 玉野和志(たまの・かずし)東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。現在、首都大学東京人文科学研究科社会行動学専攻社会学分野教授。 堀内進之介(ほりうち・しんのすけ)首都大学大学院博士前期課程修了。現在、首都大学東京大学院博士後期課程、現代位相研究所・首席研究員。 山根清宏(やまね・きよひろ)現在、東京都立大学大学院博士課程。 - - - 目 次 第1章 社会学の目的はただひとつ-はじめに 社会学はおもしろい、けどよくわから
変化し続ける現代社会 多角的アプローチで読み解く 人と人、企業、地域、国家などの集団と人の関係性に注目し、メディア、心理、文化などの観点からアプローチする社会学部。 現代社会の本質に迫る社会学的想像力を養い、自分の関心を専門的に掘り下げるカリキュラムを編成しています。 自ら課題を発見し、解決できる専門知識と実践的な調査・分析能力を身につけ、社会を生き抜くことができる力とともに、社会をつくり、社会を支える力を育みます。 特色 4年間を通じた少人数の演習科目を主体的に学び、自身の研究を深めていく 社会学の基礎を学んだ後、興味・関心に応じて専攻分野を決定 人のつながりで学びを活性化する「ピア・エデュケーション」を推進 海外留学やSociology in Englishを通してグローバルな視点を獲得 社会で活きる「調査能力」が身につく実践的なカリキュラム MORE 専攻分野 MORE 社会学部は、
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