認識論、科学史が専門で「サイエンス・ウォーズ」などの著書がある金森修氏による一冊。 「ポスト3・11ワールド」の今、科学(技術)のあり方を考えるにあたり必読と思う。本書の内容は、特に科学、技術、科学技術に関わる人すべてが身につけておくものなんじゃないだろうか。また、科学(技術)がこれほどまでに私たちの生活に無縁ではなくなった現在において、誰もが自身が生き延びるために知っておいて損はない。 著者は書く。 繰り返す、科学政策は二十世紀後半以降、歴史的にみてもかつてないほどに重要性を増した。少なくとも我が国では、それに相応しい<科学政策の哲学>を依然もっていないのではないかと思われてならない そもそも科学とはなにか?科学者とはなにか?科学はいかにして巨大化し制度化されていったのか?そこに戦争はどう関与したのか?社会における科学とはなにか? 歴史を紐解き、それぞれの時代の言論を紹介しながら、「今」