後述する、炎上した紙オムツ「ムーニー」のPR動画(@moonypromotion)より 近年、ジェンダー表現を中心に企業の広告やSNS発信が炎上を繰り返している。そして、炎上後、多くの企業は表現の取り下げを行ってきた。 取り下げと共に公開される謝罪文には「不快な思いをさせて申し訳ありませんでした」というテンプレ化した言葉が使われることが珍しくなく、ネット上では「ご不快構文」と呼ばれ、「どこが悪かったのか理解していない」とさらなる批判を招くこともある。 なぜ「ご不快構文」が火に油を注ぐのか、炎上後の望ましい対応やそもそも炎上を防ぐためにはどうしたらいいのかを、『炎上しない企業情報発信』(日本経済新聞出版社)の著者でジャーナリストの治部れんげさんに聞いた。 「ご不快構文」が炎上する理由 ——なぜ「ご不快構文」は謝罪として不適切なのでしょうか。 治部れんげさん(以下、治部):謝罪とは、本来は自分
