賃上げを求めるデモ参加者の手に「飢え」と書かれた箱が(カラカス)LEONARDO FERNANDEZ VILORIAーREUTERS <マドゥロ大統領の「ドル化」政策は一部で成果を上げ、どん底を脱したが、その副作用で「社会的貧困」が拡大。懸念されるのは教育崩壊がつくる、今後の貧困> 2022年11月、ベネズエラの首都カラカスのきらびやかな商業地区ラス・メルセデスに、ニューヨークのサックス・フィフス・アベニューを思わせる高級百貨店「アバンティ」がオープンした。 この店には、グッチやヴェルサーチなど高級ブランド品がずらりと並ぶ。11万ドルもするサムスン製のテレビは、すぐに入荷待ちリストができた。 ベネズエラでは国民の大半が貧困に苦しんでいるのに、カラカスでは贅沢なレストランやブティックのオープンが相次いでいる。テーブルごとクレーンで上空に浮かべ、美しい夜景と共に食事を楽しむレストランまで登場し
![「格差地獄」のベネズエラ──富裕層は空中レストランからスラム街を見下ろしながら食事を楽しむ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ff3cf47ade4d0e280585e8adafa81d4073b336e2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fstories%2Fassets_c%2F2023%2F02%2F230131p29NW_VZL_01-thumb-autox675-603995.jpg)