個人の問題と社会の問題―幼児虐待死の議論を通して : ニュースな待合室

◎個人の問題と社会の問題は別 自分は、「個人の問題と社会の問題は分けて考えるべきだ」ということを、このブログで繰り返し主張してきた。個人の問題であることと社会の問題であることは「何対何」というように分離できるものではなく、両立するものなのだ。そして、「両立する」ということを理解した上で議論することは、無駄な論争を避けるために非常に重要である。 さて、最近、幼児虐待死事件が話題だ。母親がドアにテープを貼って子供を外に出られないようにした上で、ホスト遊びをし、餓死させてしまったという事件である。自分もこれだけの話だったら、そのままやり過ごそうと思ったのだけど、ちきりん氏や罪山罰太郎氏が、「社会の問題」であると指摘し、これが非難を浴びるという流れになって、事情が変わってきた。一応、この分野を専門にしていると自称している人間として、一言書いておこうと思う。 俺自身、ネグレクトした母親は悪いと思うし

[kirinasu]

本人の問題と、社会の問題を切り分けるのは重要。この手の問題は、事例出して共通の原因が判明するとは思えない。個人的には、経済的なことやその他の何かも原因になって複雑な心理的な何かが絡んでる気がする。

[Snail]

ネグレクトは個人に問題があるのが大前提としてあり、その個人の問題をどうやって社会が支えていけるか？というのが課題なのだ。その課題の部分に責任を転嫁させるから、きちりん氏のように摩訶不思議になる。

[infobloga]

皆さんのコメントに対する応答を、記事のコメント欄に載せました。また、内容も全面改訂しました。

[filinion]

社会と個人の問題は分けるべき、というのはその通り。…個人の最適戦略と社会の進むべき道って食い違うことが多いんだよな…（個人にとっては、社会改良を求めて闘うより、今の制度を支えることの方が普通は有利）。

[kamezo]

まだすっきりはしないけれども、論点整理の一助にはなるのではないか。

[mfigure]

別次元の問題なのに、どちらかを立てれば他方は否定されると考える者が多い。多くの場合ひとつの対策では不十分で、多面的サポートが必要とされていると思う。／社会も一つの次元でくくれるほど単純ではないって事か

[ncc1701]

うーん、なんか色々言ってるように見えて、何も言ってないような気もする。

[gonzales66]

自分は母親に同情してしまったが、”特異なケース”だから自分には関係ないと思う人とでは、考えが違うのも当然なのかなと思った。

[angmar]

私はそんなに可分な問題だと感じないが敢えて分けるとすれば事件性のある部分とそうでない部分の分別では？そしてホスト通いは少なくとも直接事件性には関係しないだろう。

[neko73]

２２で生活の為に風俗はなぁ…客だって同年代ばっかじゃないんだし非常識なのもいるからすげー辛いと思うんだよね。

[maicou]

この場合は早苗がその父であるラグビー監督に元々ネグレクトされて育ったという事実があるからね。そういう連鎖自体もよくあることなのだろうが、監督は有名人だから驚きも大きいわけで。

[KIKUKO]

やっと自分がこの事件の母親を擁護できないのかが分かった。特異な児童虐待の事件。でもやっぱり母親が救われないと虐待を受けてる子供達は不幸のままかと思うと、自分に出来る事から考えていくしかないのかなと思う

[njamota]

個人と社会の間に、関係者がいる気がする。逮捕された母親が問われる罪と同種の罪を犯した人が周辺にいる感じが、母親擁護の気持ちを生んでいる？逮捕される／されないの差を埋めるのが、行政に期待される役割か。

[WinterMute]

"これが非難を浴びるという流れに" なってるの？　肯定する反応の方が多い感じだが、観測範囲の違いかな。

[ustar]

あとで

[mujisoshina]

自分がちきりんのエントリに頷けなかった理由がうまく説明されている。一般論としては正しいが、この事件からその論を引き出すのは無理があるんじゃないかという違和感。もっと議論を重ねていく必要がありそうだ。

[opemu]

少なくとも発端のChikirin氏は「社会のせい」にしていない。「行政のせい」にしているだけ。

[susahadeth52623]

一連のまとめとして。個人の問題と社会の問題は分けすぎてもいけないし、まとめすぎてもいけないよね。養子がもっと一般的になればいいのに。