書体は作者の罪を背負うか｜ARTICLES｜The Graphic Design Review

20世紀末に発表された評伝によって近代デザイン史、タイポグラフィ史における重要人物のひとり、エリック・ギルの「不都合な真実」が明らかになった。以来、ギルの業績やその書体の運用をめぐって、さまざまな議論が交わされている。作者とその制作物は切り離して考えられるのか、否か。国際的に活躍する書体デザイナーが考える。 バナー画像：エリック・ギル、1908-9年頃（出典：Fiona MacCarthy, Eric Gill: Lover’s Quest for Art and God, 1989） 日本およびタイポグラフィの世界でエリック・ギル（図1）といえばエドワード・ジョンストンの弟子、そしてGill SansやJoanna、Perpetuaなど名作とされる書体の作者として有名だ。特に人気のGill Sans（図2）は、ジャンルとしてはヒューマニストサンセリフまたはジオメトリック（幾何学的）サンセ

[meganeya3]

あらゆる作品の関係者のルーツを知らないと作品を評価できなくなるし、作者のプライベートを暴かなくてはならなくなるだろ。俺が常に「作品と作者は別、なんなら作者という存在と個人は別」と言うのはそういうこと

[ko2inte8cu]

広告主から言わせてもらえば、わずかでも変なケチがつくようなものは、絶対に不可。無難なものに取り替えてくれ、となる。正義云々、お芸術云々ではなく、人気商売なのである。

[sadamasato]

これだけ慎重に丁寧に書いているのに、「作者と作品は切り離せる、はい論破」みたいな、ひろゆきの劣化コピーみたいな人がたくさんいますね。問題に向き合って、丁寧に思考を紐解くことができないものでしょうか…

[flirt774]

利用者側には「知る前」と「知った後」で態度が変容する問題がある。作品への純粋な評価は作者のエピソードが追加される度に難しくなる。

[skinamono]

この書体を使用することが即ち作者の罪深い私生活を擁護する意味になってしまうとは思わないけど、たとえば児童虐待への抗議文や性犯罪抑止の啓発ポスターなんかに使われたりするのは、絶対に嫌だ。

[loomoo]

作品と製作者の性癖とは分けて考えたいが、どうしても生理的に嫌悪感を感じてしまった時の代理になるフォントを紹介してあるのは良いね

[hom_functor]

自己満足の範囲で好きにすればいいんだが、魔女狩りならぬフォント狩りをしたところで誰が救われるのか疑問/ 1書体というなくなっても代替できて困らないものだから気軽に罪を問えるんだろうな

[Windfola]

技術と違って書体はダイレクトに使われるから難しい／自分が最悪と思う人間、ヨシフでも毛でもコルテスでもポル・ポトでもアイヒマンでも、もし優れたデザインを残してたとして使って良い？と問われてどう答えるか

[kowa]

知らなかった…キャンセルして無かったことにしたい気持ちはわかるが社会が良くなってるのか分からない。何かを作り出すには匿名やチームにして個人と切り離すのが流行するかもね

[mizukemuri]

中の人に興味を持つとあまり良いことないんだよなあ…▼Gill Sans は多くの人が思っている以上にあちこちで使用されている書体だけど、見ただけで Gill Sans だと判断できる日本人ってどれくらいいるのかしらとも思う

[daizo1117]

“やFuturaと時代およびジャンルを共有するアメリカの書体で、Metro Novaは筆者による復刻。小文字eにはもっと大人しい異体字がある。”

[field_combat]

「Gill Sans」の作者がコンプライアンス的にどうなのよって話。全く知らなかった。現状避けたいのはわかるけど、マジでどこで線引けばいいかがわからん。躊躇なく石投げれる人ってどれくらいいるんだ[書体]

[p-mint]

本人の罪と素敵なデザインの書体を完全に切り分けることは難しいね。完全に世の中から抹消すべきとまでは思わないけど広告の内容によっては使えないという判断はあるだろうな。

[esbee]

『そこには彼の姉妹や長女、次女との常態的な近親相姦、さらには家の犬とも交わったという事実が記されていた。彼の手記には娘の体のさまざまな採寸結果が残されており』

[avictors]

そのポッドキャストで言われてる時点でトリビア程度の扱いにならないことは確定済み。皆さんはギルの近親相姦だのよりも、ネット全体に影響を与えた田中の不都合な真実に気づいてはどうか。10年に渡る加害責任にも。

[howlingpot]

「作品と作者は別！」を地で行ってるのが、あいちトリエンナーレの表現の不自由展等で持ち上げられていた"平和の少女"像。元慰安婦の搾取や北朝鮮シンパという経歴は(そのモチーフにも拘わらず)なぜか黙認されてる。

[ono_matope]

ソフトウェアの世界では作者のハンス・ライザーが妻を殺害して逮捕されたReiserFSがあるな。作品と作者の距離は難しい。

[minamihiroharu]

フォントの方はどうとも思わないが絵画や彫刻芸術の方は「犯罪の結果として生まれた」もので、謂わば「スナッフビデオの存在や鑑賞を許せない」って感情の話と近しいので難しいよな。

[runningupthathill]

酷い行いを日常的にやっていることを個人的な繋がりで知ってしまい嫌悪感で作品を聴けなくなった音楽家がいるので、自分は「作品と作者は別」とは簡単には言えない。社会的な抹殺となると慎重に考えるべきだけど。

[uunfo]

いやあ、これは知ってしまったらもう無理

[spark7]

書体まで。「Gill Sansに代表される書体作品は、特にブランディングでは徐々に姿を消している」/ 書体デザイナーのサイトにしては、長体が読みにくくて泣けるな。紺屋の白袴というかやりすぎ袴というか。

[gyakutorajiro]

エリック・ギル、すさまじい性依存。半生の伝記あったら読みたいな。

[arukam]

作者と表現や行為は滅多なことじゃ完全に切り離せないけど、表現や行為=作者ではないのよね。さぁここが君らの教養の見せどころやぞ。現実に向けられた個々の行為と主体の関係をどう考えるか。

[tofu-kun]

Gill Sans好きだが作者のことは知らなかった。丁寧な解説で分かりやすい。結論は出ないが考え続けたいテーマ。

[taisai429]

名作の書体だからこんなに議論になるが、俺は前世で三千人斬りした軍人が主人公の転生ラノベみたいなのであっても作者本人の評価とは切り離すべきだと思う。切り離した上で作品自体を受け入れ難いならば仕方ないが。

[poTracy]

欧文フォントの歴史は有史以来のものなんで政治的な意味から話して芸術や道具としてのみ使うのは難しいんちゃうかな？欧州のレストランメニューではその国のデザインのフォント使うって聞いたことあるし。

[flont]

自分の所有する家や車の開発に関わった人間の悪事が発覚したときに、ダブスタに逃げず書体と同じ基準で罪を認めて放棄できる人間がどれだけいるかを考えると、金の都合で免罪できる程度の断罪に合理性を見いだせない

[kako-jun]

ハリソン・フォードがタブーに変わるまでに必要な事件の見積もりが、思考実験として面白かった。ベンズナイフのように、犯罪者なほど価値が出る芸術が好き

[kamezo]

キャンセル・カルチャーがタイポグラフィの世界にまで及んできたか。と思ったらもっと幅広いアーティストだったのか／もはや「アート無罪」は支持されない。さて作品と作者の犯罪や不品行の距離はどうあるべきか。

[WildWideWeb]

立場は別として、作品と思想は別扱いするべきだろうという人がこれから立て続けに出てくる（不謹慎だけど）と思われるけど、みんな準備できてるのかなと思う。自分の中の一貫性を放棄すればそりゃ楽でしょうけど。

[aceraceae]

作品と作者問題もあるけど、たとえ同一視するとしてもつい最近発表されたわけでもなくすでに世に浸透しているものを掘り起こされた事実をもとに葬り去るのはなんか違うと思う。

[mory2080]

ロンドン地下鉄の書体といえば日本人の功績も。https://www.no-antique-no-life.com/post/new-johnston

[tick2tack]

絵画と違って書体は「利用」という形をとるから影響が出やすいかもな。/　普段のアートの評価に作者をいっさい考慮してないなら切り離すという判断が当然となるのだが、そんな人居ないしな。/　サムの息子法的な面も

[apipix]

どこで線引きするか

[zeroset]

"書体とは完結した作品ではなく他者のための道具であり、使用することで自分の見解を社会に押し出すことになる。その影響は当然考えなければならないだろう"