「インターネット=匿名」の伝統的価値観は、インターネット空間を一部の人だけのものにしてしまいました。2ちゃんねる、mixi、ニコニコ動画、GREE、モバゲー、Twitter。日本にはインターネット利用者が約1億人いますが、“誰もが利用しているサービス”は存在しません。例えば、mixiのアクティブ・ユーザ数は1500万人程度です。匿名利用者の多いTwitterにしても、日本人の2人に1人が利用するようになると直感する人はいないのではないでしょうか。 それはそうです。実社会でも、コンビニ前にたむろする少年たちや、海で大騒ぎする若者たちや、サラリーマンの飲み会や、主婦の井戸端会議に敢えて近づきたいとは思う人はいないでしょう。また、そこで語られる言葉に耳を傾けようとする人もいないはずです。当人たちにとっては重要な空間で、楽しい時間を過ごせたとしても、圧倒的大多数の人にとっては居心地の悪い空間でしか