日本列島は23日、高気圧に覆われ、東京都青梅市で午後0時49分に40・3度を記録した。都内で40度を超えたのは初めて。岐阜県多治見市でも40・5度、埼玉県熊谷市で40・1度を観測した。 この日は各地で午前中から35度を超える猛暑日となり、気象庁は猛暑日が予想される39都府県に「高温注意情報」を発表し、冷房の使用などを呼びかけている。
運動が記憶力を活発にさせる可能性があることを、富山大の井ノ口馨教授とアラム・ジャハンギール特命助教らが動物実験で突き止めた。認知症や記憶力の低下の予防・回復につながることが期待され、研究成果は米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」電子版に掲載された。 記憶は、最初に脳の「海馬」と呼ばれる部分に保存される。ただ、海馬は記憶容量が小さく、大脳皮質へ移って長期の記憶になる。 井ノ口教授らは、神経細胞が次々と作り出される「神経新生」という現象が、海馬で古い記憶を消す役割を担っていることを解明していたが、今回の研究で、神経新生によって古い記憶が消されることで海馬の記憶容量が保たれていることを明らかにした。 また、ラットを使った実験で、海馬の記憶容量を飽和させて新たに記憶できない状態から、神経新生によって新しい出来事を記憶できるようになるまでの期間を比べたところ、回し車のあるケージで運動しな
公益財団法人・かながわ考古学財団は、神奈川県秦野市菩提の菩提横手遺跡で、内部が空洞の「中空土偶」が出土したと発表した。 新東名高速道路の建設に伴う同遺跡の発掘調査で、頭や胴体、腰などの部分が見つかり、左の腕と脚の一部は欠けているものの復元に成功した。高さ約25センチ、幅約12センチと推定されるという。胴体の上部には、乳房を表現したとみられる二つのこぶがあるという。 同財団によると、神奈川県内で自立した中空土偶が見つかったのは、上土棚南遺跡(綾瀬市)、王子ノ台遺跡(平塚市)に次いで3例目という。 土偶は3~8日、横浜市歴史博物館で開催される「発掘調査成果展示会」、10月23日~11月4日に秦野市立桜土手古墳展示館で開催の「秋季特別展」で展示される。
マウスが天敵であるキツネの臭いをかいだ際に、本能的な恐怖を感じるのに必要な遺伝子を特定したと、劉清華・筑波大教授(神経科学)らの研究グループが国際科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表した。本能的な恐怖の仕組みについて遺伝子レベルで明らかになるのは初めてという。 マウスはキツネなどの捕食者の臭いを初めてかいだ場合でも、恐怖で動けなくなる「すくみ行動」をとる。研究グループが、この臭いに対してすくみ行動をほとんど起こさないマウスを見つけて調べたところ、「Trpa1」と呼ばれる遺伝子が変異を起こしていることがわかった。 この遺伝子が作るたんぱく質は通常、鼻腔(びくう)の細胞表面でキツネなどの臭い成分を感じ取るセンサーとして働いている。臭い成分がこのたんぱく質にくっつくと、神経細胞が活性化し脳に信号が送られ、すくみ行動が起こるとみられる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))は29日、国際宇宙ステーションにある日本の実験棟「きぼう」から超小型衛星を放出する事業について、三井物産と宇宙新興企業「スペースBD」の民間2社に開放すると発表した。 民間企業の発想を導入して国際競争力を高めるのが狙い。2020年には官民合わせ年間100基の衛星放出を目指す。 放出事業は12年に始まり、JAXAが新興国や大学などの28基を放出してきた。今後、2社は独自に衛星を受注し、実際の放出は引き続きJAXAに委託する。20年には放出する衛星の7割を民間で担う計画だ。
石川県は14日、成牛の体細胞から複製した世界初のクローン牛として1998年に誕生し、世界的に注目された「のと」が19歳10か月で死んだと発表した。 牛の寿命は20歳程度。死因は高齢によるものとみられる。 発表によると、のとは今月4日、牛舎でぐったりしていたため栄養剤などを与えたが、14日、呼吸が荒くなり、同日午後3時58分に死んだ。 のとは、近畿大と県の共同研究で、雌牛の卵管から体細胞を採取し、培養した体細胞の核を未受精卵に移植して、誕生した。 成牛から誕生したクローン牛は、親と遺伝的に同じ形質をほぼ受け継ぐため、肉質の良い牛や乳量の多い牛の大量生産が期待される一方で、クローン牛に対する安全性への不安から農林水産省が出荷自粛を求めていた。国内ではクローン牛は流通していない。
人類は過去4500年にわたってB型肝炎ウイルスに感染していたことが、骨などに残された遺伝子の解析から分かったと、欧米などの研究チームが明らかにした。 同ウイルスの起源や進化の解明につながる成果で、10日の英科学誌ネイチャーに論文が掲載される。 研究チームによると、約2億6000万人が現在、B型肝炎ウイルスに慢性的に感染しており、2015年には約90万人が合併症を引き起こして死亡している。ウイルスは少なくとも9タイプあるが、どう進化してきたのかは謎だった。 研究チームは、7000~200年前にユーラシア大陸の中西部に住んでいた304人の遺伝子を分析。このうち、約4500年前以降の25人から、B型肝炎ウイルスに感染した痕跡が見つかった。また、当時の民族移動に合わせて、ウイルスが進化し、分布が変化した様子も確認できた。
北海道大学の藤田恭之教授(分子腫瘍学)らの研究グループが、肥満が発がんを促進する仕組みの一部を解明した。 肥満による慢性的な炎症などで、がんを誘発する変異細胞(初期がん細胞)の排出が抑制されることを突き止めた。米国のインターネット誌「Cell Reports」に発表した。 藤田教授らは2016年から、正常なマウスと、体重が1・5倍の肥満マウスを使い、がんを誘発する初期がん細胞が体外に排出される様子を調べた。藤田教授によると、初期がん細胞は、正常なマウスでは体外に積極的に排出されたが、肥満マウスでは膵臓(すいぞう)と小腸で排出が抑制され、組織内に残ってしまった。特に膵臓では、残った初期がん細胞が1か月後に増殖し、腫瘍の塊を形成したという。
ソフトバンクグループ傘下でロボット開発を手がける「アスラテック」(東京)など3社は、クルマに変形できるヒト型ロボット「ジェイダイト・ライド」を共同開発した。 遊園地のゴーカートやパレードなどでの利用を想定し、量産化を目指す。 二足歩行できるヒト型では、高さ約3・7メートル、幅約4・2メートルで重さは約1・7トン。腕や脚を折り曲げて約1分でクルマ型に変形する。 クルマ型だと高さは約1・4メートル、長さ約4メートルとなる。リチウム電池を搭載し、電気モーターで関節や車輪を動かす。理論上の最高速度は時速60キロ・メートルに達する。 人気アニメ「機動戦士ガンダム」のモビルスーツのデザインを手がけたことで知られる大河原邦男氏がデザイン面で協力した。
熟慮して失敗する方が、即断して失敗するよりも学習効率が上がることがネズミを使った実験で分かったと、東京大学の池谷裕二教授(神経科学)らが発表した。 人間が学習する仕組みの解明にもつながる可能性があるという。米科学誌「プロスワン」(電子版)に掲載された。 実験ではまず、壁に開いた二つの穴に鼻をつっこむとエサがもらえる仕組みをネズミに学ばせた。その後、不正解の穴の上に緑色のランプを点灯させ、点灯していない正解の穴を選んだ時だけエサがもらえるルールを学習させた。22匹のネズミで実験し、選択にかかる時間やルールを覚えるまでの回数を検証した。 その結果、全てのネズミに共通して、正解を導き出す際には4秒ほどじっくり考える一方、不正解を選ぶ際は反射的に行動する傾向がみられた。ただ、不正解の前にも「熟慮」していたネズミは、反射的な行動で失敗するネズミに比べ、少ない回数でルールを覚える傾向があった。
航空自衛隊のF2戦闘機の後継機について、防衛省がまとめた設計構想が明らかになった。 遠方の敵機を探知する小型無人機を搭載・発射してレーダー情報を共有する機能を備えた上で、空自が導入した最新鋭のF35A戦闘機の性能を上回る大型ステルス機とすることが柱だ。中国空軍の近代化に対抗する狙いがあり、防衛省は米国との共同開発を軸に開発方法の検討を本格化させる。 防衛省は今年3月、設計構想の一部をF2後継機の「要求性能」として米英両政府に伝達した。小型無人機を「子機」として搭載するほか、〈1〉F35Aの2倍となる8発の空対空ミサイルを内装〈2〉F2と同等の最大速度(マッハ2)〈3〉F35Aと同等以上の航続距離・ステルス性・レーダー探知距離――を兼ね備えた戦闘機を目指す。空対艦ミサイルは、運用に応じて機外装備を想定している。
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