新潟県佐渡市の自然界で今季3羽目のひなを誕生させた放鳥トキのペアのうち、行方不明となっていた母親が18日、別の雄と一緒にいるところを発見された。 ひなの父親の4歳雄は時折巣を離れて餌を探しに行くなど1羽で子育てを続けている。 環境省佐渡自然保護官事務所によると、同日午前、ひなの母親である3歳雌が、巣から約8キロ離れた松林で別の4歳雄と擬交尾をしたり、枝を運んで巣を作ろうとしたりする様子が確認された。ひなの父親とは「破局」したとみられる。 過去には、飼育下で雄だけでひな2羽を巣立ちまで育てた例もあるというが、ひなはピーク時で1日約100匹分のドジョウをねだる。自然界には天敵もおり、父親にとっては巣立ちまでの約40日間、過酷な育児が続くことになる。