中国河北省石家荘市で、工場から作業着姿のまま家へ帰る労働者たち。その多くは臨時従業員という=関泰晴撮影 【石家荘(中国河北省)=関泰晴】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安当局は、ギョーザに殺虫剤を入れた農村出身の容疑者の犯行動機として、臨時従業員に対する食品工場内での差別に不満があったとの供述があることを明らかにした。 中国国内では、改善しない貧富格差や差別に起因する「やり場のない怒り」が動機となる事件が増えており、事件はその一例だと受け止める市民も多い。 「会社幹部は地元政府の関係者が多く、コネがあるので何もしなくても給料も上がる。不公平だと思って1年で辞めた」 事件で逮捕された呂月庭容疑者(36)と同時期に河北省石家荘市内のギョーザ製造元「天洋食品」の工場で働いていたという20歳代の男性は、会社の差別待遇に怒りをぶちまけた。 公安当局の発表によると、呂容疑者は「給与や待遇に対して不