民主党は、近年の中国海軍の活発化を念頭に、南西海域の防衛を重視し、九州・沖縄の陸上自衛隊や潜水艦戦力を増強する考えをまとめた。菅政権が年末に策定する「防衛計画の大綱」に対する提言案に盛り込まれた。党内論議をへて近く政権側に示す。 同党の外交・安全保障調査会(会長・中川正春衆院議員)の提言案では、中国艦隊の10隻が今春、沖縄近海で大規模な訓練をしたことなどを例に挙げ、「中国海軍の動きは活発化してきた」と強調。陸自部隊が沖縄本島より西に配備されていないことや、警戒監視レーダーが宮古島より西に存在していないことを挙げ、「沖縄を含む南西方面の我が国の防衛力は依然として手薄」と分析している。 一方で「冷戦型ともいうべき重装備部隊がいまだに北海道に多数残存している」として、特定地域に大規模な部隊を配備する従来型の「静的抑止力」の考え方とは「明確に決別」すべきだ、との考えを提示。中国の動きをにらみ、