イスラム過激派組織が絡む武力衝突が頻発し、世界でも有数の危険地帯とされるソマリアやイエメン。この遠い地でテロ撲滅を目指し、体を張っている日本の若者たちがいる。永井陽右さん(31)が立ち上げたNPO法人「アクセプト・インターナショナル」(東京)は、テロ組織からの脱退や投降兵の社会復帰支援に取り組んでいる。現地では日常的に脅迫を受け、スタッフが爆破テロで殺される危険も付きまとう。なぜ命を危険にさらして活動するのか。3月に東京都内の事務所でインタビューすると、永井さんは「使命感が勝ってしまう。テロや紛争のない世界にするために、何が必要かだけを見詰めています」と語った。 日本に帰国するとたいてい体調を崩すといい、少し前まで伏せっていた。「ぼろぼろですね。現地でも一仕事を終えると高熱が出ます」と自虐的に話したが、それほど紛争地での仕事は心身にかかる負担が大きい。(共同通信=三吉聖悟) ▽ショックを受